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F!くえすとっ!  作者: あひる亭桃羽
〜そして、鮮血へ〜
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そして、鮮血へ17

気がつくと、アタシは元の部屋に戻っていた。

サグアがアタシを心配そうに見る。

聞くと、アタシは絵に入り一瞬後には戻ってきたそうだ。

あの絵の中の時間は、こっちとは流れ方が違うのか。


アタシは肖像画を見た。

あの少女の姿は消えて部屋の絵になっていた。

なぜか涙が頬をつたう。

手には、少女の手の感触が残っている。

少女を斬りつけた感触も残っている。

血の色も、少女の最後の顔も。

涙が溢れてくる。

その涙が絵に落ちた時、頭の中に


ありがとう


あの少女の声が聞こえた。

聞こえた気がした。

アタシは涙を拭うと絵に向かって精一杯微笑んだ。




部屋を出て、二階の部屋を順番に開けていったが、特に何も見つからなかった。

最後に行き着いたのは、サグアが二人組とバトルをした部屋。

しかし、廊下を見回しても、血の痕や格闘の痕跡は見られるが死体が見当たらない。

おかしいな。

死体が勝手に何処かいくはずはないけど…

サグアも首をかしげている。

「サグア、あの二人組とやりあった時、この部屋に入らなかったんだよな?」

「あぁ。奴らの方から出てきたからな」

シュウドはドアに耳をつけて中の様子を伺う。


・・・


・・・・・・


・・・・・・・・・


特に気配は無い。

シュウドはゆっくりノブを回し、ドアを開けた。

閑散とした部屋。

特に特徴はなさそうに見える。

が、床に二体の死体が倒れていた。

あの二人組だ。

「あの時、確かにこいつらは事きれていたが…」

サグアが二人の首元に指を置く。

脈は無い。

確実に死体だ。

その死体の手のあたりを見ると、取手のような引っかかりがあるのに気づいた。

この床、開く?

サグアもそれに気づいたようで、取手に手をかける。

アタシは念のため剣を構え、シュウドも身構えた。

跳ね上がるように床が開く。

下に降りる階段が現れた。

この二人組、この中に向かっていたのかな?

中は薄暗くジメッとした空気が漂っている。

一階も二階も調べた。

あとはここしかない。

シュウドを先頭にアタシ、サグア、イパスル、スキュラの順番で階段をくだった。


かなり下った気がする。

多分、地下くらい。

突き当たりにドアがある。

ドアには黒ずんだシミのような跡が無数にある。

「…開けるぞ?」

シュウドがドアを開けた。

そこには、惨憺たる光景が広がっていた。

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