そして、鮮血へ13
サグアが牢に帰ってきた。
が、アタシ達はサグアを見て驚き息を飲む。
怪我だらけ。
一体何があったの?
顔が腫れ、赤黒くなっている。
サグアは牢の鍵を開けると、地面に座り込んだ。
すぐにイパスルとスキュラが聖法をかける。
はじめは肋骨のあたりを抑え、肩で息をしていたサグアだったが聖法が効くにつれ、しかめた顔が柔らかくなってきた。
「何があったの?まさかあの二人組にやられたの?あの二人組がサグアにここまで怪我を負わせるほど強かったとは思えないけど」
「そのまさかだ。ただし…」
サグアに起こった事を聞いた。
二人組の化け物じみた力。
感情を無くした虚ろな目。
何かが二人組の身に起きたのは間違い無いようだ。
「ルンミイさん、私とスキュラさんの聖法で大分回復したとはいえ、サグアさんのこの怪我です。一度街に帰りませんか?」
「そうね。一度体勢を立て直しましょうか」
アタシは立ち上がりながら言う。
予定外の事が起きてしまって計画が狂ってしまった。
ここは無理をしないのが得策だろう。
アタシ達は階段をのぼり、部屋を抜け、入口まで辿り着いた。
あとはこの扉を抜ければ外だ。
そこで、アタシ達は愕然とする。
扉が開かない。
押してもダメ。
引いてもダメ。
鍵は見当たらない。
牢にかかっていた法術のように、何をしても扉はびくともしなかった。
これは、嫌な予感がする。
「ルンミイ。これは攻略するしかねーんじゃねぇか?」
シュウドが口を開く。
閉じ込められてしまった。
やっと牢から出れたのに。
「サグア、二階はどんな様子だ?」
「部屋には一つも入ってない。幸か不幸か、あの二人はすぐにみつかったからな」
「んじゃルンミイ、とりあえず二階を探ってみるべ」
シュウドが先頭に立ち階段をのぼる。
階段をのぼり、左に曲がると、ドアが二つ。
その先にのぼりの階段があった。
まずは、手近なドアから。
ドアノブに手をかけて、おや?という顔をするシュウド。
シュウドはこちらを振り向き、口を閉じるように合図を出し、ドアに耳をつけた。
腑に落ちない顔をしながら、アタシに同じ事をしろとジェスチャーをする。
アタシが耳をつけると、
クスクスクス…
ハハハハ…
中から幼児のような声が聞こえる。
うん。
嫌な予感しかしない。




