そして、鮮血へ4
「おっさん、うるせーんだけど」
「なんだテメーは!?」
二人組がシュウドを睨む。
屈強な二人組を相手に、シュウドは人を小馬鹿にしたような笑みを顔に浮かべている。
あぁ…
シュウドの大好きなシチュエーション…
あの二人組、怪我しなきゃいいけど…
宿屋の主人はイパスルが聖法をかけている。
「ギャアギャアうるせーって言ってんだよ!」
「なんだと?このガキ!!」
シュウドの挑発にまんまとのり、二人組の一人がシュウドの胸ぐらを掴もうとする。
それを払うと、シュウドは体を回転させて腹に蹴りを叩き込む。
更にハイキックを相手の顔面に炸裂させると、男はグエッとカエルが鳴くような声を出して仰け反るように倒れた。
「こ、この野郎!」
もう一人がシュウドの顔面に拳を振る。
顔を後ろにそらすようにかわすシュウド。
しかも、わざとギリギリでかわしている。
かわしながら、寸止めで蹴りや突きを出し、相手を挑発している。
「クソガキが!」
男は怒りに任せてシュウドに突きを繰り出す。
それを軽々とかわすと、鳩尾に突きを入れ前屈みになった男の顔面を蹴り上げた。
大の字に男が床に倒れる。
「これで足りるか?」
あっという間に二人組を倒すと、シュウドは二人のポケットからお金を取り出し、宿屋の主人に投げ渡す。
「ありがとうございます」
宿屋の主人は丁寧にシュウドに頭を下げて礼を言った。
周りから拍手が起きる。
聞くと、あの二人組は、あの手口で今までも飲み食いしてたそうだが、なまじ強くて手が出せなかったんだそうだ。
コソコソと逃げるように食堂を出て行こうとした二人組に、シュウドは
「金が無ぇわけじゃねーんなら、テメーが食ったもんの代金くらい払えよ」
と言葉を投げた。
チッと舌打ちをして二人は食堂を出て行った。
その後は平和にお食事。
宿屋の主人がお礼にと色々サービスしてくれた事もあってお腹いっぱいだ。
さて、明日は朝から古城にトライだ。
今夜は早めに寝よう。




