表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
F!くえすとっ!  作者: あひる亭桃羽
〜そして、鮮血へ〜
36/55

そして、鮮血へ2

「ルンミイ、知ってっか?」

宿屋の食堂で食事中、シュウドが唐突に話しかけてきた。

「何を?」

「あの丘の上の古城、出るんだってよ」

イパスルが瞬時に耳を塞ぐ。

魔物と戦ってるのにお化けがダメなんて、ちょっと笑ってしまう。

「ルンミイさん、笑わないでください!」

「ごめんごめん。で、シュウド、そんな話どっから聞いてきたの?」


昨夜、一人で酒場で飲んでいた時、横で飲んでいたオジサンが言ってたんだそうだ。

あの古城は呪われていると。

昔からあの古城には財宝の噂がある。

しかし、あそこに行って帰ってきた者はいないと。


「面白そうじゃねぇか?」

確かに。

火のない所に煙は立たないと言うし。

「シュウドさん!」

必死に何かを抗議するイパスルを微笑ましく思いながら、古城に興味が湧いてきた。


アタシ達は今、ペンシーバニーという地域にいる。

ローマンを発って五日、昨日の昼間にこの街についたばかり。

次の目的とかは特になく、立ち寄った街でシュウドが噂を聞いてきたって感じだ。


「悪い事は言わない。あの古城に近づくのはやめなされ」

おじいさんが話しかけてきた。

「古城には何かあるんですか?」

「あの城は呪われておる」


あの城は、おじいさんが子供の頃から、それどころかもっともっと昔からあそこに建っているらしい。

今では小さな街だが、かつてペンシーバニーが王都だった頃、あの城で惨劇があったらしい。

ある時、突然ペンシーバニー王が亡くなり、若き王子が王位を継いだ。

己の美貌を誇っていた若きペンシーバニー王は、自らの肉体が衰えるのを阻止するために悪魔に魂を売った。

若い女性をさらい、その血を飲んだ。

そのおかげか、ペンシーバニー王は何年たっても何十年たっても若い姿のままだったそうだ。

夜な夜な、城から悲鳴が聞こえるなんて噂もたった。

妙齢の娘はみんな王に差し出すように強要された。

いつしか、ペンシーバニーは衰退していき、かつての王都とは比べものにならないくらい小さな街になった。

未だに、この街には若い女性はいない。

ペンシーバニー王がさらうと信じられているからだ。


「悪い事は言わん。古城には近づくな。そして、早くこの街を出なされ」

老人はアタシ達の元から離れていった。

そこまで言われたら逆に興味がわくのが人の性。

アタシはパーティのみんなの顔を見まわした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ