悪霊の鏡09
通路は相変わらず何もなく、ただ黙々と進む。
すると、今度は祭壇のようなものがある部屋に出た。
祭壇の後ろは壁になっている。
…ってことは、ここが終点?
祭壇の周りには何体かの白骨死体が横たわっている。
ちょっとビビりながら部屋に一歩入ると、どこからともなく
祭壇の物を動かすな。
動かせば災いが降りかかるだろう。
と、不気味な声が響いた。
「何?怖ッ!」
アタシがビクッとしたのを横目に、シュウドは祭壇に近づいた。
「こっち来てみろよ!」
シュウドに呼ばれ、祭壇に近づく。
そこには、なんとも言えない色合いの綺麗なクリスタルの様な物があった。
「これが真実の気持ち?」
「こんだけ仰々しく置いてあんだから、そうなんじゃねーの?」
手を伸ばそうとするシュウド。
しかしその手をつかんで、
「シュウド、さっきの言葉を聞いてなかったのか?」
サグアはそう言うと、祭壇の周りを調べだした。
もしかしたら、なにか仕掛けがあるのかもしれない。
この横たわっている白骨死体は、真実の気持ちを動かして災いが降りかかったのかな…。
しばらく祭壇を調べていたが、これと言って発見はなかった。
じゃあもうお手上げ。
一か八かで動かして見るしかない?
と、スキュラが白骨死体の一つが革袋を持っているのに気づいた。
中を確かめると…砂。
なんでこんな物を大事そうに持ってるんだろう?
「ん?そーいや、昔話にこんなシーンがあったな。お宝が乗ってる台は重さが無くなるとトラップが発動する仕掛けなんだ。だから、お宝を取るのと同時にオモリを台に乗せる」
あ、その昔話、アタシも聞いたことある。
トレジャーハンターの話だったかな?
「サグアどう思う?」
「確信は無いが…。しかし、やってみるしかないだろう。ここでこうしていても時間が過ぎるだけだ」
「私も賛成です。早くイパスルさんを助けなくては…」
そうと決まれば!
アタシは革袋を手に、祭壇に近づいた。
ゆっくり、ゆっくり、真実の気持ちに手を近づける。
すると、頭の中に声が響いた。
人間よ。
何故真実の気持ちを手にするのか。
アタシは頭の中で返答した。
今までの出来事。
そして、大切な仲間の命がかかっている事。
人間よ。
お前からは、悪しき心は感じられぬ。
真実の気持ちを手にするが良い。
アタシは真実の気持ちに、手を触れた。
その瞬間、宙に浮くような感覚。
辺りが真っ暗になる。
音もしない。
なんだか夢の中にいるような。
フワフワと気持ちいい。
と、急に小さな光が遠くの方に見えた。
それがだんだん近づいてくる。
パッ
光に包まれた。
眩しい!!!!
気づくと、アタシ達は塔の外に倒れていた。




