悪霊の鏡03
闇夜の森は、不思議な森。
当たり前が当たり前じゃない。
昼は夜。
直線は曲線。
常識は全て非常識。
中に入って、行方不明になる者も後をたたない。
なんて事を考えながら歩いていたら外に出た。
ん?
あれ?
どーゆーこと?
目の前に王都ローマンがある。
王都から出て来て森に入って真っ直ぐ歩いて…
なんでローマンが??
「さっそくやられたな」
「これが闇夜の森…」
怖すぎる。
前進したから、後退したって事??
「と、とりあえずもう一度入ろう!」
再度森の中へ。
目の前に道が続く。
わざと道をはずれ、後ろを振り向くと後ろはうっそうとした森。
足を一歩踏み入れただけなのに。
アタシ達は後ろにのびていた道を歩き出した。
…森から出ない。
何時間歩いたのか、それとも数分なのか。
そのまま進むと急に周辺の木々がザワザワ鳴る。
風もないのに、なんか嫌な予感。
ふと後ろを振り向くと、いま歩いて来た道が木でふさがっている。
「!?」
えっと、もう自分達がどこにいるかわからない。
そうか、こうやって迷うのか…
いやいや、納得してる場合じゃない。
とにかく森を抜けなくちゃ。
鏡の祠にたどり着けずに終わるなんて笑えない。
グルルル…
後ろから不吉な音がする。
そっと振り向くと、そこにいたのはダークウルフ。
今にも飛びかからんばかりに身構えている。
「サグア!シュウド!」
アタシは素早く剣を抜く。
「ガァァァァァァァ」
ダークウルフが飛びかかってくる。
奴の武器はその鋭い牙。
アタシは剣で牙を防ぎ、動きを止めている間にシュウドがダークウルフに蹴りをいれる。
「ギャン!!!!」
一吠えして、ダークウルフが怯む。
「終了だ」
炎の矢がダークウルフを貫く。
「はっ!」
アタシはダークウルフの首を切り落とした。
ダークウルフが出たということは。
そろそろモンスターのテリトリーに入ったのか。
一向に方向がわからない。
アタシ達はあたりを見渡したが、いつの間にか今まで歩いていた道も、先にあった道も消えていた。
ダークウルフを仕留める、この短期間に消えたの?
「想像はしていたが…たまらんな」
サグアが言う。
「なにが起きてるか解らねーってのがつらいな」
「かといって、闇雲に歩くのも危険ですし…」
「どうしようか…」
しかし、動くしかないだろう。
時間は有限なんだ。
なんとしても三日で帰らなくちゃ!




