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「ルンミイ。ルンミイ」
サグアが小声でアタシを呼んだ。
「ルンミイ、玉座の後ろ、気づいてるか?」
「剣みたいのがあるわね」
「あれが、村長の言ってた剣だと思うか?」
「あれが何かは分からないけど、打開策が無い今、藁にもすがる気持ちね」
サグアはシュウドに、
「シュウド、俺たち二人で気を引くぞ。ルンミイにあの剣をとらせる」
シュウドはイパスルの聖法を受けながら、
「そんなんで何か変わるかね…ま、今のままじゃ確実にやられるからな」
拳の骨を鳴らす。
「ははは、作戦会議は終わったかな?」
「いくぞシュウド!!!!」
サグアは叫ぶと炎の束を放つ。
最早、効くとは思っていないが。
それでも一瞬、ほんの一瞬ジェネラルホークの視界は奪われる。
その隙にジェネラルホークとの間合いを詰めたシュウドはその顔面を蹴り飛ばす。
初めてジェネラルホークにまともに攻撃が当たった。
少しよろめいたが、二撃目はかわされ逆にシュウドを拳が襲う。
それをかいくぐるように避け、ジェネラルホークの腹に拳を叩き込む。
「むう!」
ジェネラルホークはシュウドの頭を掴み、顔面に膝蹴り。
シュウドはたまらず仰け反る。
そこに追撃しようとしたジェネラルホークに、今度は炎の束が襲う。
「ちっ!小賢しい!」
炎をかき消すジェネラルホーク。
シュウドはこのチャンスにジェネラルホークとの距離をとった。
その間に、アタシはまんまと剣の柄を握っていた。
お願い!
アタシを持ち主に選んで!!
「小娘!その剣に触るな!!」
ジェネラルホークの激怒したような叫び。
そして、ジェネラルホークの手から風の矢が放たれる。
しかし、もう遅い。
剣はなんの抵抗もなく鞘から抜けた。
信じられないくらい軽い。
恐怖するくらい鋭い。
しかし、どこか優しい。
今まで触った事も無い剣の感触。
アタシは剣を振った。
風の矢が、魔法が、切れた。
なに?
魔法が、切れた?
やっておいてなんだが、アタシが一番驚いている。
一直線にアタシに向かってきていた風の矢は、アタシに切られて全く見当違いな壁に炸裂した。
「ま、まさか!あの剣が鞘から抜けただと?!」
一転、驚愕した声を出すジェネラルホーク。
どうやら、この剣、当たりみたいだ。
「は、ははは…。このジェネラルホークとした事が。もう手加減はせん!冥界に送ってやろう!!!!」
ジェネラルホークの周りを、巨大な禍々しい魔力が取り囲む。
そして、姿かたちが変わっていく。
ドンッ!!!!
衝撃波を受け、アタシ達はたまらず身を伏せた。
そしてもう一度顔を上げた時、
ジェネラルホークの正体が現れた。




