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「ウォォォォォォォォォォォ」
キングはシュウドに追撃を開始する。
ただ腕を振っているだけ。
だが、その勢いとパワーは想像を絶する。
ギリギリでよけるシュウド。
そのシュウドの前髪をかすった。
千切れた髪がヒラヒラと舞う。
何度目かの攻撃の後、隙をついてシュウドが踏み込み、キングの腹に拳を叩き込む。
通常のゴブリンなら一撃、しかし、キングには効いた様子はない。
その勢いを活かして蹴りと突きの連撃。
全て急所を捉えている。
しかし、結果は同じ。
シュウドはたまらず距離をとる。
「なんだこの化け物は?!」
アタシはシュウドと入れ替わりで剣を振る。
ザクッと皮膚を切る感触。
袈裟懸けに血が噴き出すが、それすら意にかいした様子もなくキングはアタシの剣を掴む。
「!!!!」
アタシは思いきり剣を引いた。
今度は、キングの掌から血が噴き出す。
「ガァァァァァァァァァ!」
キングの振り払うような腕をガード。
しかし、そのまま弾き飛ばされる。
力が違い過ぎる。
「ルンミイ、シュウド、奴に隙を作ってくれ!」
「簡単に言ってくれるぜ!」
シュウドとアタシはアイコンタクトをとると、キングに対峙する。
シュウドのフェイント。
からのアタシの攻撃。
いつものコンビネーション。
剣は確実にキングの皮膚に傷をつける。
しかし、ダメージを受けている感じが全くしない。
アタシ達は連撃を繰り出す。
そして、一瞬、キングのボディがガラ空きになった。
「今だ!!!!」
シュウドは素早くキングに近づき、その腹に手を当てた。
「ぬん!」
気合いを込めるようにその手を押し込む。
バァンと破裂音がして、キングの腹に大穴が空いた。
動きが止まるキング。
しかし!
「グゥゥゥゥルァァァァァ!!!!」
横一文字に腕を振り、アタシ達三人を一掃する。
「…またあのパターンか?ワンパターンな奴らだぜ!」
アタシとシュウドは三回目だ。
きっと、またあの羽根の法術がかかっているのだろう。
そうと分かれば!
「サグア!今度はアタシ達がアイツに隙を作るよ!」
サグアも意図に気づいたようだ。
素早く印を切り、両手を前に突き出す。
ゴウッと音がして炎の束がキングに直撃。
続けて、アタシがフェイントを織り交ぜながら斬撃を繰り出す。
キングの見た目は剣撃の傷に魔法を受けた傷が重なってボロボロ。
しかし、痛みを感じている風はない。
「グオオォォォォォォァ」
身体をそらしながら、キングが一際大きく吼える。
アタシとサグアが気を引いてる間に、シュウドはキングの背中を確認する。
そして、こちらにサムズアップでサインを送ってきた。
羽根があったらしい!
スッと近づくシュウド。
しかしそれに気づいてキングが大きく腕を振る。
簡単には羽根を抜かせてくれないらしい。
「よっと!」
キングの腕をかいくぐり、シュウドはキングの顔面に蹴りを炸裂させる。
自身の勢いと、シュウドの蹴りの勢い。
たまらずキングが仰け反る。
その瞬間、サグアが羽根一点に集中させて魔法を放つ。
当たった!!!!
羽根が音もなく燃え尽きる。
「グァァァァァァァァ!!!!」
キングは叫び声をあげ、光に包まれた。




