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サグア達は、キングが消えた方に歩を進めていた。
しばらく歩くと、真っ直ぐ行く道と横道があるのに気づいた。
「イパスル、どう思う?」
「ここは、このまま真っ直ぐ進むのがいいのではないでしょうか」
二人が問答をしていると、横道から複数の足音と、声が聞こえてきた。
デジャブか?
しかしこの声は…
イパスルも気づいたようで、すこし緊張した顔をしている。
やがて、足音の主が現れた。
ルンミイ、シュウド、そして見知らぬ女性。
「ルンミイ…か?」
「サグア!イパスルも!!やっと会えた!!!!」
「ルンミイさん…今度は本物ですか?」
「何言ってるのよ?」
イパスルは事の顛末を手短に話した。
「それは大変だったわね。あ、紹介するわ。この娘は…」
「知ってる。スキュラだろ?」
「なんで知ってるのよ?」
「さっき、会ってるからな」
「スキュラのニセモノもいたの?!」
「あぁ。だから初めましての感じはしないが…よろしくな」
スキュラも頭を下げる。
今度はアタシが、こちらで起きた事を話した。
お互い、ヘビーな体験をした。
しかし、まさか敵がアタシ達に化けるとはね。
「そんじゃそろそろ先に進もうぜ。こっちにはサグアが言ってた化け物は来てねぇから、この道が正解なんだろ」
アタシ達は歩を進める事にする。
この先には何がいるのか。
確実に、さっきサグアが言ってた化け物はいるんだよね…。
そんな事を考えながら進んでいると、いかにも『入口』って感じの場所についた。
「なんのひねりもねーな。こんなん、いかにもじゃねーか」
シュウドがつぶやく。
と、中からゴブリンが三匹現れた。
「来たわよ?」
アタシは剣を抜いて構える。
シュウドは手近な一匹に蹴りをいれ、顔面に拳を叩き込む。
アタシはフェイントをかけながら一匹を切り捨てた。
その間に、シュウドが残りの一匹を仕留める。
なぜか、後ろでサグアとルンミイが安堵した顔で頷いていた。
「なによサグア?」
アタシの問いかけにサグアは笑いを噛み殺しながら、
「いや、ルンミイ達だなと思ってな」
「なによ?信じてなかったの?」
「今ので信じたよ。間違いなくルンミイ達だ。戦い方はやっぱりクセがでるもんだな」
なんなのよ…。
「おしゃべりは終わりだ。来やがったぜ?サグア、こいつだろ?」
入口から、一目でザコとは違う風格を持った化け物が現れた。
「グゥゥゥゥルァァァァァ!!!!」
威嚇するように吠える化け物。
「こいつ…だが…??」
サグアは腑に落ちない顔をしている。
「シュウド!気をつけろ!奴はさっきと感じがまったく違う!!!!」
サグアの叫び声と同時に、シュウドが攻撃を受ける。
うまくいなしたが、まともに食らったら、ただでは済まないだろう。
それが、ただ掌を振っただけなのだ。
「な、なんだぁ?この化け物は!」
シュウドはよけた勢いで間合いを取りながら叫んだ。




