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もしも呪いの人形に好かれたら  作者: カラスヤマ
5/6

カサカサ。カサカサ。


乾いた葉が落ちる。

体液がゆっくりと太い枝を垂れていく。


レイアは口を押さえ、声を我慢していた。普段は見せないその必死な顔が更に俺を興奮させた。腰の動きが加速する。


「や……いっ……海人…」


「レイア……」


もしかして、今までもレイアはこうやってたくさんの、俺みたいな男をその体で魅了し、ダメにしてきたんじゃないか?


しかも飽きたら、最後は殺す………。


そういえば、カマキリのメスは交尾中にオスを食い殺すことがあるらしい。


俺も殺されるのかな………。


「海人?」


「ぁ……ごめん…」


「謝らなくて大丈夫だよ。続きは今度ね」


優しく頭を撫でられた。

服装を整え、誰もいないことを確認した後、俺達は公園を出た。まだ変身時間はあるし、蓮司や咲希がいるアパートには戻れない。


う~ん……どこで時間潰そうかな?



「海人はさ、私が恐い?」


少し前を歩いていたレイアが、突然立ち止まる。


「………恐くないです。あの、ニュースで言っていたことがすべて真実とは限らないし……それに…普段のレイアさんは優しくて、そんな凶悪犯には見えないし……だから……」


「………………」


駆け寄ってきた彼女にキスされた。


「嘘つきだね、海人は。でも…ありがとう」


どうしてそんな悲しそうな顔するんだよ。


もっとさ、凶悪犯らしくしてくれよ!!


人殺しなんだろ。


そうしてくれないと俺はーー。


どうして。


どうして。



「どうして……」



【 アナタは、人を殺すんですか? 】




「海人…痛いよ…」


分からないよ、俺には。


………分かりたくもない。


「レイア」


「こんなにアナタを苦しませてごめんなさい。恩返しなんてしなければ良かったね」


「ちがうって!! 俺は苦しんでないから。こうしてレイアと一緒にいるの嫌じゃないし。だから……そんなこと言うなよ」


俺は、レイアを抱き締めた。その細い体が壊れてしまうんじゃないかと思うほど、強く。


強くーーー。


離したくない。


「ありがとう……嬉しいな…」


この涙は、演技じゃないって信じてるからな!!!



俺は、この夜。レイアと同棲生活することを正式に決めた。


もしレイアが警察に捕まったら、俺も捕まるだろう。


それでも一緒にいよう。



俺はキミのことが、大好きだからーーー



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