11.何で入学早々テストなんて受けなきゃいけないんだろうね?
入学式の次の日、俺たちはテストを受けていた。俺思うんだけど、何で入学早々テストなんて受けなきゃいけないんだ?入試でやったやん。今、テスト受けてもそんな学力変わってないっちゅうねん。
(はぁ。面倒くせぇ。)
そう思って、机に伏せながらふと横を見る。
(ん?何やらヒロインがあたふたしてる?)
何でだろうなと思い、机を見た。もちろん、先生にバレないように細心の注意を払って。答案用紙に解答用紙、シャーペンにシャー芯ケースに定規……。あ、消しゴムがない。成る程、消しゴムを忘れて焦っていたのか、さてどうするか。
(ここは、消しゴムを貸してあげるか?いや、また何か不快にさせるかもしれない。けどなぁ…。)
こんな感じで考てること、10秒弱。俺は消しゴムを貸してあげることにした。そう決心して、桜凪に声をかける。もちろん先生にバレないように。
「桜凪。もしかして消しゴム忘れたのか?(小声)」
「え?ああうん。そうなの…。(小声)」
「俺ので良ければ貸してあげるよ。(小声)」
「え?けど、悪いよ。(小声)」
「いいからいいから、俺もう解き終わってるし。このテスト大事だよ?(小声)」
彼女は少し考える素振りを見せて、
「え?ほ、本当に?じゃあ…お言葉に甘えさせて貰います…。(小声)」
そう返事をしてきた。
「うん、そうして。(小声)」
そうして、消しゴムを渡した。その時彼女は何故か少し赤い顔で「ありがとう。」と言った。え?そんな赤くなるほど俺の消しゴム使いたくなかったの?それとも、照れてるのか?いや何にだよ。
(もしかして、嫌われているかもとは思っていたが…。)
数回話しただけで、ここまで嫌われるのは、ショックだ。隣で彼女がまたもや、ブツブツ何か言ってる。俺を呪い殺す呪文でも、唱えてるのだろうか?
(ってか、俺まだ解き終わってないからミスれねぇ…。)
彼女に受け取ってもらう為とは言え、やってしまった感が否めない。
(いや、俺なら出来る!逆にミスれないとか燃えるわ〜!泣)
そんな事を考えながら、テストに再度臨むのだった。




