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プロローグ

まだまだ至らないところが多々ありますが、これからよろしくお願いします。

 少年は歩く。土砂降りの雨の中で。

 少年は歩く。サイレン鳴り響く大通りの中を。

 少年は歩く。見えない何かを握りしめ。

 少年は歩く。血ぬれた未来へと。


 ―――


「今、入ってきたニュースです。今日の昼一時ごろ由加ゆが市にて殺害事件が起こりました。被害者は父親の佐田 栄介さん、34歳。母親の佐田 和子さん、36歳。長男の佐田 岳谷がくやくん、12歳の三人です。弟の佐田 湊人みなとくん、9歳は未だ見つかっておりません。被害者の三人は体中を刃物で刺され死亡していました。犯人は未だ……」


 真っ昼間なのに薄暗く、そして大量の雨が降り注いでいる中、車が大量に行き交う大通りの中央にあるテレビ局の超大型スクリーンからニュースが流れる。綺麗な女性がそれを淡々と読み上げていた。

 少年はふと立ち止まり、虚ろな目でそれを見上げていた。雨に濡れ、少々長い髪は垂れ下がり、赤い縞模様が入った半袖Tシャツからは下着の真っ白なシャツが透けている。

 母親に買ってもらったのであろう新品の靴は赤や茶色で汚れ、元が白色の靴とは思え無いような色をしている。

 突然、道路を駆け抜けていくパトカーのサイレンとは別物の、耳をつんざくような何かの音が聞こえる。キリキリ、キリキリと。それと同時に耳鳴りのような音もする。とても不快な音だ。

 その音が鳴り止むのにはあまり時間がかからなかった。

 そして音が鳴り止んだ瞬間……少年の手には真っ赤になったナイフのような物がうっすらと見えた。




 少年はつぶやく。


「今、助けるからね」


 うっすらと笑みを浮かべながら。


次話からミナトのストーリーが始まります。お楽しみください!

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