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童話シリーズ

うさぎさんのクリスマス

作者: 綾小路隼人

今日はクリスマスイブです。

明日のごちそうを買いに、恵美ちゃんとお母さんは街へ買い物に行きました。


「恵美、明日のご飯は何がいいかしら?」


お母さんがたずねます。


「えっとねぇ、オムライスとエビフライとハンバーグ! ケーキはイチゴがたくさん乗ったやつがいいな」


恵美ちゃんは元気よく答えます。


「はいはい。じゃあ、明日は恵美の好きなものにしましょう」

「やったぁ!」


恵美ちゃんとお母さんは、スーパーで材料を買って家へと帰ります。

お家へ帰る途中で、おもちゃ屋さんのうさぎのぬいぐるみを見て恵美ちゃんは立ち止まりました。


「このうさぎさんが欲しいの?」


お母さんがたずねます。


「あたしね、サンタさんにこのうさぎさんをお願いしたの」

「恵美が良い子にしてたら、サンタさんはきっとプレゼントしてくれるわよ」

「うん、良い子にする!」


恵美ちゃんはウキウキしながらお家へ帰りました。

そして、早く明日になぁれとベッドに入って眠りました。




(___恵美ちゃん、恵美ちゃん)

「うぅん……だぁれ?」


恵美ちゃんはたずねます。


(恵美ちゃん、恵美ちゃん)

「なぁに?」

(クローゼットを開けてみて)

「クローゼットを?」

(そうだよ。クローゼットの中に大きな箱があるんだ)


恵美ちゃんはクローゼットを開けました。

そして、大きな箱を見つけました。


(恵美ちゃん、箱を開けて)


恵美ちゃんは箱を開けて中を見ました。


「わぁ、すごぉい!」


箱の中は、キラキラ光るクリスマスの街でした。

恵美ちゃんはよく見ようと箱の中をのぞきこみました。


「わぁぁぁぁ!!」


恵美ちゃんは箱の中に落ちてしまいました。



「恵美ちゃん」


呼ばれたほうを見ると、そこにはおもちゃ屋さんのうさぎさんがいました。


「恵美ちゃん、僕はレオン。恵美ちゃんとクリスマスパーティーがしたくて呼んだんだ」

「レオンくん、ここはどこ?」


恵美ちゃんは辺りを見回します。


「ここはうさぎの国なんだ。さぁ、僕のお家へ行こう」


恵美ちゃんとレオンくんは手をつないでお家へ向かいます。

レオンくんのお家は街の外れにあります。

レオンくんのお家が見えてきました。


「お父さぁん、お母さぁん」


レオンくんはお家に向かって言いました。

レオンくんのお父さんとお母さんが出てきました。


「レオン、おかえり。恵美ちゃん、いらっしゃい」

「恵美ちゃん、よく来たね。これからクリスマスパーティーの用意をしよう」


レオンくんはお父さんと一緒に山へクリスマスツリーの木を取りに行きました。

恵美ちゃんはレオンくんのお母さんとお部屋を飾ります。


「ただいまぁ」


部屋を飾っていると、レオンくんとお父さんが帰ってきました。


「恵美ちゃん、見て見て」


レオンくんは、取ってきたクリスマスツリーを恵美ちゃんに見せました。

レオンくんとお父さんが取ってきたクリスマスツリーはとても大きくて、恵美ちゃんはびっくりしました。


「さぁ、レオンと恵美ちゃん。クリスマスツリーに飾りを付けましょう」


レオンくんのお母さんは2人に飾りを渡しました。

2人はキャッキャとはしゃぎながら飾り付けていきます。


「恵美ちゃん、あとはてっぺんのお星様だけだね」

「でもレオンくん、てっぺんまで届かないよ」


2人は困ってしまいました。

そこへレオンくんのお父さんがやってきました。


「恵美ちゃん、こっちへおいで」


レオンくんのお父さんがそう言うと、恵美ちゃんを肩車しました。


「いいかい、恵美ちゃん。いちにのさんでジャンプするから、恵美ちゃんはお星様をてっぺんに付けるんだ」



いちにの、さん!


恵美ちゃんは上手にお星様を付けました。


「わぁ! 恵美ちゃん、お星様きれいだよ」


レオンくんは大喜びです。

恵美ちゃんとレオンくんはずっとクリスマスツリーを見ていました。


「レオン、恵美ちゃん。ごちそうを食べましょう」


レオンくんのお母さんに呼ばれてテーブルに行きました。

テーブルの上には、とってもおいしそうな料理が並んでいます。


「お母さんの料理はとってもおいしいんだよ」


レオンくんは言います。


「さぁ、イスに座って」


レオンくんのお母さんに言われて、みんな座ります。

レオンくんのお母さんの料理はとってもおいしくて、レオンくんと恵美ちゃんはたくさん食べました。

お腹いっぱいになった2人は眠ってしまいました。


「さぁ、おやすみ」


レオンくんのお父さんは2人をベッドに運びました。




「恵美、恵美」


お母さんの声で恵美ちゃんは目を覚ましました。


「あれぇ? レオンくんは?」

「レオンくんって誰なの?」


お母さんは恵美ちゃんに聞きます。

恵美ちゃんは不思議に思って周りを見ました。

さっきまでレオンくんのお家にいたはずなのに、恵美ちゃんがいるのはクローゼットの中でした。


「お母さん。あのね、うさぎさんの国に行ったの」


恵美ちゃんはお母さんに、レオンくんとクリスマスパーティーをした事を言いました。


「恵美はサンタさんにとても楽しいプレゼントをもらったのね」


お母さんの言葉に恵美ちゃんは嬉しそうにうなずきました。


「恵美、サンタさんはもうひとつプレゼントを置いていったわよ」


お母さんの方を見ると、大きな箱がありました。

恵美ちゃんは箱を開けました。

中には、レオンくんと、レオンくんのお父さんとお母さんのぬいぐるみが入っていました。



今日はクリスマス。


部屋にはレオンくんと飾りをつけたクリスマスツリーがあります。

テーブルにはおいしそうなごちそうがたくさんあります。

そしてイスにはレオンくんと、レオンくんのお父さんとお母さんも座っています。


今日はクリスマス。

みんなで楽しくすごしましょう。

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