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「ったく、なんで私だけが・・・・・」
だれもいない中だれにも聞えない声でつぶやいた。もちろん、私も悪かったです、確かに、悪いことには変わりありません。でも。なんで私だけが謝らないといけなかったのだろう。
そもそもの始まりは私じゃないのに。
「・・・・・・・・あぁ・・・・・・・・・・・」
そう、最初はあの人が悪いんだ。なのに、なんで私だけに謝らせてあの人は謝らないのだろう。それって不公平じゃないか。
あ、世界は[皆平等平等]とか綺麗ごといったって不公平か。前々から知っていたことをいまさら・・・・
今朝、私は図書館で借りたDVDを見ていた。中学校の三年間を無事終了し、そのご褒美の皆よりも早い春休みだ。でも姉のほうが早かった。四日ほど早かった。それに私はまだ高校についての仕組みについてあまり知らないけど、大学受験が終わったら姉はあまり学校に行っていなかったからもっと早めの春休みのようなものだった。だから私一人の時間を手に入れることはできず、DVDを見ていた。
ったく、ひどい人だ。自分が忙しいときは大切なことでも私を無視するくせに、自分が暇なとき私が無視しようが関係なく構ってくれ、としてくる。今朝もそんなんだった。DVDの途中らへんに部屋からでてきた。それで椅子に座っている私のそばにより私の足に抱きついてきた。だけどDVDを見ている私はそれを無視した。それが気に喰わなかったのか、姉は私の片方のスリッパと靴下を脱がせ、犬のほうに投げた。犬は自分のものだと感じ、私が近づいた途端にウゥゥゥゥゥゥと怒ってきた。イライラして蹴っておいた。軽く。