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後書:今日はシナリオ集にあった推理ものだよ!え~(皆の嫌そうな声)

 昔、そういう光景を良く見かけたもんです。

 だってね、マスターもプレイヤーも手詰まりになって数時間悩んだ後、犯人と目星をつけた奴を脅す→バレたか!かくなる上はとボス戦とかになりますからね。

でさ、システムによっては犯人が地味なオッサンでボス戦も盛り上がらず消化試合的な・・・これは馬鹿正直にシナリオ通りにやるマスターが悪いのだろうけど。

(私のことだ)


 ま、冗談はさておき。この話を考えたたのは、せっかくファンタジーなんですから、設定されている呪文を駆使して、特に普段あんまり使われない仮死状態になる呪文を用いてみました。

 海外だとテンポラル・ステイシス、活動中断とか良く出てきますが国産だとあんまりイメージが・・・リプレイでも使われてるのみたことがない。コンピュ-ターRPGでも使い勝手が悪いのか削除されちゃいますね。

 この手のシェルター系とセットになっている呪文は、どの集まりにも一人やたらと薦めてくれる人が必ずいるイメージ。

 昔、そんな人にシェルター系(効果としては地中や壁などで生命活動を中断して危機をやり過ごす感じの呪文。コールドスリープみたいなもんかね)の呪文を味方にかけて、その後、術者が記憶喪失で誰かに呪文をかけた事実を忘れたりとかしたらどうなるの?自力で戻れる?と聞いたら、うん戻れないね。飢え死にもしないよという素晴らしい返事。

 当時、冷凍睡眠の実験で長時間の睡眠は同じ夢を何回も見る状態になる的な情報がネイチャーなんかに書いてあったのを思い出し、それって場合によっては永遠に同じ悪夢を繰り返し見続けるってことじゃんと恐怖で背筋が震えてしまったもんです。

 こう睡眠中に白髪になったり、口が段々あいてきて絶叫したような表情で冷凍睡眠中に死んだり、体が段々と悪魔的なものに変化して相手に同化して逃れようとしたりとか色んな症状が出て、一人だけ人間形態で無事な奴いたーと思ったら完全に心が壊れていて実は真犯人とか、もしくはソイツはアンドロイドか宇宙人(物体X的な)なんていいかなと、なんか色々と考えたりもしましたな。


 閑話休題、このオススメマンによって、この手の呪文は(個人的に)邪悪な呪文というイメージがついたのが、この作品を書く気になった動機です。

 ああ、イリスや死者の国の設定がハワードや栗本薫っぽい(コナンやグインサーガ外伝がモチーフ)とか実は超どうでもいいのさ。俺は、このマジックを魔術師にかけられるのが怖くてしょうがなかったんだ!そういうことさ。(チアノの声:ウッソくせー)


 今回の話を実際に遊ぶとしたら、キワサカの代わりにセムトの捜査を手伝っていた部下を依頼主として出すとか(うわっSNEが書いたシナリオ集の一編みたいだ・・・)して、既に横領事件があることを提示しておくと楽かも。

 行方不明事件として始めるのも良いけど、本編のセスみたいな伏線展開では弱いですね。多分、セッションの終わった後に、そんなのわからねーよ!バカとか叩かれてマスターが悪いという方向で糾弾会が始まること必死でございます。

 もしプレイヤーに盗賊ギルド関係者がいればドゥーラークが自分の故買屋ルートを通さない者に賞金を賭けているという情報を出したりするのも手ですね。(もしくは守銭奴なプレイヤーに決まった闇ルートを通さない連中を見つけるだけで収入が入るよというシナリオ展開など)

 故買屋に定期的に見慣れない奴が売りに来ているという情報を掴んで、売りに来たメンチュモンチュを追って行く内に、追跡に気がついた大使に双子が始末されたら刑事コロンボの一編『ハッサン・サラーの叛逆』と同じ展開なりますね。

 これら第二、第三の(裏切りが怖いから双子は一辺に殺したいところですが)いや、まだ殺されてないから第一の殺人事件!を上手く展開して場を盛り上げなければ!

(上手く第三の事件を防げればベストなんですが・・・)

 でも、解法としては時間がないのでチアノは諦めましたが、ガープスあたりなら部屋の入り口部分の床石に歴史をかけて、部屋ごとの入退出を調べれそうな気もしますね。

 すると大使の部屋以外の入退出が掴めるので、殆ど容疑者は絞れてしまいますね。ま、廊下の床石を調べるとか大仰な真似をすると内密の捜査になりませんが・・・そこら辺を管理するのがマスターの腕の見せどころなんでしょうがね。


 あくまで物語としての時間制限でゲームとしては、この手の話を実際に遊ぶとしたら、もう少し時間をあげるべきです。

 時間制限をかけたのは、チアノに見せ場でディサーン・ライズ、センスライ、嘘発見etcを使ってもらうために追い込むための手段でしかないので。

 ええ、本物のチアノさんも公の場で平然と嘘発見を使うのです。この小説は昔(80~90年)遊んだ仲間内用に冗談で書いているので、基本的に嫌がらせ前提で書いてます。

(他に擬音・擬態語を極力排除するという個人的お遊びも。でも擬情語は使っちゃうんだぁ・・・)

 前作を読んだアザリア(他にビゼィも)のプレイヤーに感想を聞いたら、いろいろとおかしいが(元のキャラより改変が多いの意)チアノがもっともおかしい。本物のチアノは、もっと暴力的で問題を起こす奴だと抗議されました。

 プレイ当時が16~22歳という設定だったから歳とって(小説では30過ぎ設定)落ち着いたんだよといっても納得がいかない模様。あいつがまともな手段で推理するはずがない!魅了(魔術師セスの時はコレを多用)、嘘発見を絶対に使う奴だと。

 ・・・プレイヤーとキャラクターを同一視するのは日本人の悪いところだなと思いましたが、次に、この話が控えていたのでOK!次の話をみてくれといって電話をきった経緯があり三話先に書こうぜと思った次第。

 余所でも酷いプレイヤーがいて警察権を盾に片っ端から容疑者に嘘を自白する呪文をかけまくるという方がいるようですね。

 私の身近な人にも、ルールブックに、この呪文を公の場で相手の同意を得ずに用いることは非常識な行為ですと書かれててもね。シナリオ開始三十分もしないうちに使い出す奴がいるんですよ。

 それが本物のチアノさんでプレイヤーは1話の被害者マキオ(名前のモデルが石本真清という恐ろしさ)と同じプレイヤーだったりします。ええ、実際にああいう行為に出るんですよ!クライマックスじゃなくて話の序盤から中盤にかけてね!

 ・・・まぁ私も楽でいいなと思ったり、マスターも諦めて犯人をシナリオに書いていない悪魔教徒にして化け物に変身してボス戦とかやってましたがね。

(一応、シナリオが終わってからマスターが苦情をいいますが)

 このマスターできる人で一回、チアノに無関係の人間を捕まえさせるという、しっぺ返しもやってたような気もしますが、チアノは金を払って解決して、一時期、この男を陥れることができないか見張ってたという。(それがシナリオになった!)

 あんまし効き目がなかったようです。


 話が横道に逸れてしまいましたが、他の解法として、メンチュ達以外に昨晩の巡回担当者がいて棺の数を確認しているという展開も良いでしょう。物品を探索する呪文のスクロールを足りない棺対象につかえばセムトの命も助かるかもしれませんね。

 更に、そこで大使が意識不明のセムトを保護すると称して別室に監禁、殺人に至るかもしれません。そこら辺はマスターのアドリブの見せ所。その場合、どのように殺して、誰に罪を擦り付けるか?が問題ですがね。

 ま、この話では面倒なんで殺してしまいましたが、実際のセッションではセムトの命が失われたら経験値が下がるペナルテイが課せられることでしょう。


 途中で作品名がでてきたハッサン・サラーの反逆は好きな一編で、アメリカ本国では、あのオチが低評価につながっていたり、問題視されているというのを読んでショックを受けたもんです。

(ラストでハラーが民族服を着用していて、最後に出てくる殿下が西洋文明を表す軍服を着ていることが、西洋文明を礼賛しアラブ民族を蔑視しているように想起させることが問題視されました)

 あの作品のユニークな雰囲気が好きで、特にコロンボが先々で、これスワリ伝統の料理?と聞くと違う返答が帰ってくるネタが好きなので真似しようとした名残が11話の紅茶のくだりです。うまい改変が思いつかなかった。


 オチ自体は古代からある手法で、アニメの一休さんで権力者が悪役の回は、最後に将軍様が出てきて、このパターンで終わってます。(将軍様が出てくる手法を変えてるだけ)

ミステリーの殆どは似たようなトリックで一杯なんですが、江戸川乱歩の灰神楽も海外作品からの類型ですが、さっきでたアニメ、一休さんでも灰神楽的な話があります。それぞれ事件のくだりが違うので楽しめます。一休さん推しですな。

 そんなわけで別に斬新なトリックでなくても推理ものは楽しめるはずです。


 トリックといえば魔法が使えない部屋も最後の戦闘で戦う場所としてはクセがあって良いかも知れませんが、システムによっては魔術師が無力な存在になってしまうのと、弓矢などの飛び道具が強力になりますね。(部屋の外から強力なクロスボウを魔法で準備して射つとか)

 犯人逮捕が目的ですから、へクス(六角形の一マスのこと)を魔法が使える部屋まで設定して、吹き飛ばしルール(ガープスでは8点ごとに1ヘクス吹き飛ばされます)を用いて、対象を部屋の外へ押し出し、魔法で行動不能(睡眠、幻惑など)に陥れる作戦を勧めるのも良いかもしれません。まぁ、ダイス運が悪いと犯人が気絶して即終了となってしまうかもしれませんが・・・

 

 ゲームの場合それをどうプレイヤーに解決してもらうのかが肝で、マスターとプレイヤーの意地の張り合いや極限まで頭を使った化かしあい(コン・ゲーム)は重要じゃないのです。

 昔、コンベンションなんかだとオリジナルシナリオの推理(?妙なリドルがあったりと推理と呼べるかは・・・微妙な)ものなんかは、この傾向が強かった気が・・・で、卓にマスターと知り合いのプレイヤーがいてガチの争いになるという・・・

 無論、マスターが新たなトリックを考えるまでもないということです。ベタなもので良いのです。プレイヤーが暴力捜査に走るのはマスターに一因があるかもしれませんよ?


 あと、劇中、セスとディアモントが東方蛮族語で会話するくだりはGHQが日本を占領した時の語学ガイドの表記を元ネタにしています。

例として

その1 I am an American

wa-TAHK-shee-wa(私は)

a-MAY-ree-ka-jeen(アメリカ人)

DESS (です)

その2 I am hungry

ha-RA-ga HET_tay ee-MAHSS

(腹が 減って います)

その3 How far is the nearest village?

ee-chee-BAHN chee-KA_ee MA-chee MA-day,DO-no koo-RA_ee-KA?

(一番 近い 町 まで どの くらいか?)

1943年発行の語学ガイドTM30-341『JAPANESE』(日本語)より抜粋

_は実際には⌒の上下を逆にした表記です。()内は筆者が書いたもので現物には表記がありません。


 あとがきを書いたのは、これで丁度25話と区切りが良いのと、従来の後書き欄では字数オーバーになってしまうから。

 あと何故か読んでくれてる50人位の読者に読んでくれて有難うというお礼と、本当にTRPG好きなんですね・・・と言いたかったからかな。

(私は、もう20年近く遊んでないので余り好きじゃないということかね?)

 次回も推理ものでファオとアルシアがセスの護衛として神面都市グラード・ヤーの外で頑張ります。その次も推理ものでミチェットとディアモントが二人のいない間に・・・

(注意:事件を解決するだけでBL展開はありません)

 


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