要一きゅん
「おはよー」
「…おはよう。」
俺の顔を凝視したかと思うとすぐに目を逸らす。
可愛い。可愛すぎる。鼻血出していい?
これで笑ってくれたら失神するよ?結構本気。
朝から俺の心を御祭り状態にするこいつは長身で奥二重の鋭い目つきで縁なし眼鏡。
恰好もシンプルイズザベスト。
皆さんお察しの通りハンサムボーイですわよ。
もうモテなさって私の心は毎日嫉妬のカオスですわよ。
何でオネエ言葉かって?
ハンサムボーイを前にしては人類は例外なく美しい言葉になるのですわよ。オホホホ…
「怜ー、れーいー」
「おう」
中々の爆音を轟かしているイヤホンを外す。
「音楽きいてたのかよ。イヤホン見えないから無視されてんのかと思った。」
「悪い。」
さすがにイヤホンの色、白とかにしないと人間関係に支障がでるかな。
「めしー。さっきの授業腹鳴ってんのに周り知らない奴ばっかで気まずさMAXだったw」
「あー、あるあるだよな」
こいつは政樹。顔はー、まあ、うん。察して。
でもいい奴よ。
「なーに俺の顔見てんの。」
「なんでお前が俺よりモテんのかなーって」
「てめw失礼極まりないなw」
「だってー」
「怜は話しかけにくいから、顔は整ってんだし」
「『顔は』って何だ『顔も』だろ」
「『も』はないな。」
「まあ心当たりはありすぎるから否定しねえけど」
「認めたw」
食堂で政樹と話してると愛しの要一君のとーうじょっ!!
政樹の背中越しに要一君ガン見。
悪いとは思ってるよ、政樹。一応。
今日はカツ丼か。意外とガッツリいくんだな。
カツ丼のお釣りであろうレシートの上の十円玉。
「なー政樹ー」
「なに?」
「十円玉でもイケメンが触ってたら500円玉だよな。」
「ブフッ」
「うわー吹いた」
「怜ってホント特殊っていうか歪んでるっていうか」
「そうか?普通だろ」
「それは絶対ない。」
俺もわかってるよ。ちょっと人と違った考え方してるってことぐらい。
「男を好きなのは別にわかるけど、怜の考えは全くわかんねえわ」
「あら、政樹君こちらの世界へいつ来日なさったの?」
「してねえよw」
マジでいい奴だなー、こいつ。
偏見がないどころじゃない。偏見?何それ状態。
親御さんもいい人なんだろな。
!!っていつの間に要一の横に座ったそこの女!
俺の方がそいつよりは顔いいぞ!たぶん。
まあ、女と比べれねえんだよな。あいつ、ノンケだろうし。
「ハァー、切ない」
「要一か?」
「そうよー、ってか何で政樹が呼び捨てなんだよ、彼女か」
「ちょw男同士で呼び捨てって普通だろ」
「まあ要一様になんて口の利き方なの!?」
「おいww」
冗談ばっか言ってるけど俺の心は不安の花火があがりまくってる。
たまやー。
あの女と最近仲いいもんな。笑ってるし…。
やっぱ動き出さねえといけないよな。




