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歌謡曲雑感  作者: 前田智
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Kは赤いか

子供の頃は、家の周りが畑ばっかりで一人で遊ぶ場所には事欠かなかったものです。今ほど同類くまも出なかったし。でも出会う人は皆知り合いという凄い田舎の話なので、他の人間の何の参考にもなりそうにないクマ。

 幼少期も巨大であった田舎熊は、動きも鈍く今現在よりすら人前に出たくない生活を送っていましたが、今世紀のクマが人前に出過ぎなのですよ。アーバンだか何だか知らないけれど、大陸では黄色い熊も増長している。そんな悪事を働いていると、来るのが正義の味方。50年以上前には色々出てきていたものです。最初の頃は変身忍者だったかライオンだったか。いずれ歌を歌うは水木一郎とかヒデ夕樹。だから恐らく幼稚園前の多感すぎるクマには、ブラウン管から流れてくる映像が、現実のものであるなどという幻想があったのでしょうね。ちゃんと考えられれば噴飯ものだったのでしょうが、なにせ常識も良識も欠けている動物ですから、社会にいるものは皆悪人、時代背景も何もわからない、ということは何か、当時まだ馬が道路を走っていたのか→いた。牛も放し飼いのがいた。ロボット刑事なんていたのか→都会に出ていたおじさんが警察官だ、都会(関東地方はビルがある)は悪の組織ぐらいあるに違いない、自動車も走っている。ロボットぐらいいるだろう。はい、現実にも多分いるのだ!・・・思考的にはこんな感じでしょう。本当にモノを知らんにもほどがあると言えばいいのか呆れるにもほどがあるというのか、もしもうちょっとだけ生まれるのが早かったら、Мな全身刺青の宇宙人とか放射能を吐いて回る二足歩行の蜥蜴の存在も信じていたのだろうけれど、当時は石森章太郎の全盛期。実写のテレビ番組どんどん出しはじめた頃で、まあ、騙されていたクマよ。仮面ライダーも見てたな。あのアクションを実地でやれる本郷猛(役の藤岡弘)もいたし。信じるしかないクマよ。ゴレンジャーぐらいになると無理がある・・・でも着ぐるみのお兄さんたちが地元にも来てくれてましたので、こんな田舎も守ってくれているんだ、と、より悪化していた気もする。幼稚園入園前が丁度Vすりゃーの放送時で、入園説明会に向かうバスの中で兄弟げんかをはじめて、車掌さんに下ろされるという事態を引き起こしたクマ兄弟ではありました。おかげで今なおバスが苦手です。もうワンマンなのに。と言うか、バスすら我が町にはコミュニティーなのしか無くなっている⁉・・・時の流れって、いや、過疎化ってそんなものクマ。

 だから、そんな熊のヒーローは、初期にはヤバい仮面をかぶった人斬りとか、二足歩行の(白髪?の)雄ライオンだったわけです。その次がたまに赤くなるロボットですね。胸から機関銃出して銃撃したりする。だから悪い事をするのは死に直結することだったのですヨ。良くわからない人権に配慮しすぎるのが現代日本の悪い?ところ。因果応報、勧善懲悪こそ、水戸黄門以来の伝統ではありませんか。マンガ水戸黄門の「ザ・チャンバラ」が聞こえてきそうですが、そいつが男たちの生きざまなのですよ。実のところ、嵐の方はあまり記憶にないのだけれど、それは後のズバットとかの印象が強いからでしょう。敵の造形が怖かったから意図的に無かったことにしているのかもしれませんが。そのためかロボット刑事の方が印象強いです。そう、山場になると着ているジャケットを格好良く脱ぎ捨てるというアクションをやってみたくて、当時着ていたお気に入りのチョッキを空中に脱ぎ捨てて、どこかに見えなくしたのが長年のしこりでありました。数年前に、見つけてくれた近所の人が親に届けてくれたと、作ってくれた母親に聞かされましたが、子供って親の心わからんものですね。でもずっと、気になっていたのですよ。うん、やっぱりしつこい。

ロボット刑事は、長年題名が「ロボット刑事K」だと思ってました。水木一郎さんの歌う主題歌がクライマックスでよく流れるのですが、「けい~そのなは~けい、けい、ろぼっとけいじけい~」としつこく流れてましたので。よく見てりゃわかりそうなものですが、その程度の動物だったのですよ。新聞は切りこざまくもので、テレビの番組のスケジュールがわかるものだと知ったのは小学校以降。字もろくに読めなかったし。

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