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こどもか!
アリアの興味はUSBから今度はシートベルトに移っていた。
「なるほど‥。
この紐が身体を支えるのか‥。
興味深い。」
アリアの目がキョロキョロ動き回る。
次の獲物を探しているようだ。
「ピンポン!」
車内に響く例の音。
あちゃー、見つかってしまったか‥。
アリアが降車のボタンを見つけてしまう。
「ピンポン!」
「ピンポン!」
「ピンポン!」
「ピンポン!」
車内に何度も音が響く。
「コレは面白いのぉ。」
アリアが目を輝かせて喜んでいる。
「ピンポン!」
「ピンポン!」
「ピンポン!」
「ピンポン!」
「ピンポン!」
「ピンポン!」
「ピンポン!」
「ピンポン!」
さすがにイライラしてきた。
「ピンポン!」
「ピンポン!」
「ピンポン!」
「ピンポン!」
鳴り響く音が急に静かになる。
アリアがキョトンした顔で固まっている。
「何かあったのか?」
いきなりだったので慌ててしまう。
するとアリアの口から衝撃の言葉が‥。
「漏れそう‥。」
アリアが涙目で訴えかけてくる。
「こどもか!」
俺は涙目のアリアを抱き抱えてトイレに連れて行くのであった。