案内終了
「先発隊の話では、こちらの攻撃はまったく寄せ付けないそうです。」
正体不明の侵入者に右往左往するエルフ達。
「相手はドラゴンではないのか?結界は破るは魔法も弓も効かない。そんな生物がいるわけがない。」
エルフ達は混乱していた。
「このままでは、もうすぐ村の入り口に到達します。」
早い早過ぎる!
対策を講じたくても間に合わなかった。
しかし村の入り口には最強の結界がある。
ここは冷静にならないと。
「慌てるな!結界があるから安心しろ。」
浮き足立つエルフ達をまずは落ち着かせる。
「非戦闘員の避難は終了している。残りのものは全員村の入り口に集合せよ。」
族長の命令で戦闘員が全員集合する。
その頃、斗馬は‥
『目的地に到着します。案内を終了します。』
ナビからアナウンスが流れる。
「葵さん、前から思ってたけどカーナビって目的地の近くで案内終わらせるよね?出来たら駐車場とかまで案内してくれると助かるんだけど‥。ひどい時は途中で終わるから目的地の近くで迷う事あるんだよ。」
斗馬がカーナビに対する愚痴をつぶやく。
「所詮はカーナビだから‥。」
葵さんの答えは辛辣であった。
「さて、どうしようか?門が見えるけど‥。まずはマイクで話し掛けてみればいいかな?」
葵さんに助言を求める。
「え?ここは門をぶち破りましょう!
斗馬さん、GOです!!」
葵さんが興奮気味にとんでもないことを言ってくるのであった。