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混乱


「族長!

 大変です!!」


叫びながら部屋に飛び込んでくる。


部屋では族長をはじめとするエルフの村の有力者達が集まって打ち合わせを行っていた。


打ち合わせ中に部屋に入るのは厳禁であった為、部屋に飛び込んで来たものを排除しようと何にんかが斬りかかろうと武器を取ろうとしていた。


「まて!」


族長の低い声が室内に響く。


飛び込んで来た者を含めて全員がその場で動くのをやめた。


族長からもれる圧力に一気に緊張感が増した。


「で、何があった?」


族長が飛び飛び込んで来た者に話しかける。


「申し上げます。村の結界を越えて真っ直ぐこちらに向かってくるものがおります!!」


「!!!!!!」


全員が目を見開いて驚く。


「馬鹿な!結界を越えるだと!」


有力者の一人が叫び出す。


「何かの間違いだろ?」


確かにそう思うのが普通だと思うが‥。


族長が使役した鳥を使って真偽を確かめる。


「間違いではなさそうだ‥。巨大な何者かが真っ直ぐコチラに向かっておる。」


族長の言葉で危機的状況なのがわかった。


「敵なのかは不明だが念の為全ての者に戦闘準備をさせろ!

女、子供、老人は村の一番離れた場所に移動させておけ!何かあれば村から逃げるように!」


全員が頷いて行動を開始する。


「それとお前。」


族長は飛び込んで来た者を呼び止める。


「お前はアリア様にお知らせしろ。出来れば避難してもらいたいが‥。あのお方なら戦闘に加わりそうなのが怖いが‥。とにかく知らせてくれ!」


ここ数百年、侵入者などいなかった村に衝撃がはしるのであった。

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