力説
「私の夫の力だけでは全然足りません。確かに財務大臣である夫はかなりの影響力をもっていますが、女性に跡を継がせるのを後押しするのには厳しいです。殆どの人が反対するでしょうから‥。」
パーラの表情から女性に跡を継がせることがどれほど難しいのかがわかった。
「ただ難しいからと言って諦めて良いものではありません。貴女達の女性の地位向上を目指すことは大変素晴らしい事です。」
厳しい表情のパーラが少し笑顔を見せる。
「この国は変わる必要があります。男中心の世界では争いばかりで安心して暮らしていけません。」
パーラの拳に力が入る。
「そもそも女性が下に見られるのは許せません!!」
パーラが吠える。
あまりの迫力にサラですら引いてしまう。
大声を出してさすがに恥ずかしくなったのかパーラが顔を赤くした。
「どちらにしても私の夫だけの力では足りません。まずは軍務大臣の妻、イザベラを仲間に引き込む必要があります。」
パーラの積極的な話に皆んなが乗り気になってくる。
「まずは私からイザベラに接触してみますので、貴方はボディソープ、シャンプー、リンスの数を揃えて下さい。他の婦人にも声をかけたいので出来るだけ沢山揃えて下さい。」
パーラの言葉を聞いて、女性陣は何を理由にトウマに数を揃えてもらおうかと考えるのであった。