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家事はダメ

 ヴァンパイアの女性は是が非でも俺の奴隷になるつもりだ。彼女の目からは本気なのが伝わってくる。


「お兄様、存在ごと消しますしょう。」


 妹の口からは聞き間違いかと疑いたくなるような言葉が聞こえてくる。


 さて、どうするか。

 バスで逃げるのも手だが、絶対に追っかけてきそうだし‥。


「トウマ、ちょっといいか。」


 悩んでいるとアリアが声をかけてくる。

 何か、久しぶりにアリアの声を聞いたような‥。


「奴隷については私も賛成出来ないが‥

 何か手伝いをさせるのはどうだろうか?

 噂で聞いた事があるのだが、ヴァンパイアはかなり執念深いらしい。エルフの世界では、ヴァンパイアには関わらない方が良いと何千年前から伝承されている。」


 何千年も前から伝わるって‥

 ヴァンパイア、こわ。


 うーん、平穏に生きたいだけなんだけどなぁ。まぁ、仕方がないか‥。


「ちょっと、良いかな?」


 俺は覚悟を決めるとヴァンパイアに声を掛ける。


「結論から言うと、奴隷にはしない。」


 その瞬間、ヴァンパイアの目には涙が‥


「ちょっ、泣く早いって。

 奴隷にはしないけど、俺の手伝いをしてくれない?」


 これが俺に出来る最大の譲歩だ。

 ????

 ヴァンパイアは首を縦にはふらない。


「手伝いとは?

 具体的に‥。」


 くそっ、そこまで深くは考えてなかった。具体的にと言われても‥。 


「あっ、最初に言っておくが‥

 家事は出来ないからな。」


 はい、アウト!

 何も頼めないじゃん!!


「夜迦は‥自信ないが‥」

「断る。

 お兄様、消しましょう。

 そして忘れましょう。」


 あ〜、せっかく静かにしていた楓が騒ぎだす。


 いよいよさせる事が無くなってきて、頭を抱えるのであった。

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