残る
俺に掴み掛かろうとした鍛治神様が何故かボコボコにされていた。
怪しい‥
何かしらの力が働いているのであろうが、ここはあえて追求はしない。
だって、明らかに時間とか停めてそうだから並の力では無さそうだ。
俺が逆立ちしても勝てそうにない。
君子、危うきに近寄らずだ。
俺は目の前の鍛治神様の状況をスルーする。
「何も改造してないなどありえない!
いや、ありえないです。
頼む‥お願いだから教えてくれ!
いや、教えて下さい。」
鍛治神様が慣れない言葉を使おうとして会話にならない。
「別に普通に喋ってもらって大丈夫ですよ。
それより、改造については本当に何も知らないのです。
このバスを女神様に頂いてから、私の知る限りで誰も触ってもいません。
ましてや改造などありえない。
そもそも、こんなに頑丈な車体をどうにか出来るわけないです。
よく考えて下さい。
鍛治神様自慢の剣を折る物をただの人間が作り出せるわけないですよ。」
鍛治神様は真剣に俺の話を聞くと、納得はしてくれたようだ。
よし!まだやる事はあるので、鍛治神様には早々に立ち去ってもらおう。
「では、そろそろお帰り‥『だったら原因がわかるまでは神界には帰らない。』」
お帰り頂こうとする俺の言葉を鍛治神様が自分の言葉で遮るのであった。
え?マジで???
いや、普通に嫌ですけど‥。
その場で座り込んだ鍛治神様に頭が痛くなるのであった。