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彼女達の戦い3
サラが髪をかき上げると舞い上がった髪の毛が絡まったりせず、一本ずつがバラバラに元の位置に戻っていった。
空いた口が塞がらない。
何であんなにサラサラなんだ。
私の髪は香料付きのオイルをつけているのでベタベタしている。
何だろう髪から良い香りがする。
ん?
よく見たら第三王女も同じように髪がサラサラしている。
サラサラしているのに艶がある。
何て理想的な髪をしているんだ‥。
羨ましい。羨ましい。羨ましい。
羨ましい。羨ましい。羨ましい。
羨ましい。羨ましい。羨ましい。
羨ましい。羨ましい。羨ましい。
羨ましい。羨ましい。羨ましい。
「旦那様から聞いているとは思いますが、実は私は使徒様と結婚しまして‥。」
サラが何かを言っているが頭に入ってこない。それよりその髪の秘密を知りたい!!
「それがどうしたの!」
思わず声が大きくなる。
「この髪、使徒様から頂いた物を使った結果ですよ。」
サラが挑発するような目をしている。
本能的に嫌な予感がしているがもう自分の気持ちに嘘がつけない。
「詳しい話を聞かせて‥。」
私の言葉を聞いてサラが笑みをうかべた。