表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
566/628

結界消失

「結界消失!」「結界消失!」「結界消失!」


 異常事態を知らせるアラートが止まらない。

 車内は赤いライトが点滅する。


「どうしよう‥」


 常に冷静沈着だった葵さんが困惑を口にする。


ドンドンドン!


 突然、バスのドアを叩く音が響き渡る。


 葵さんの心拍数が跳ね上がる。


ドンドンドン!


 さらにドアを叩く音がする。


 どうすればいいの‥


 葵さんが悩んでいると外から声が聞こえてくる。


「おーい!開けてくれ!」


 女性の声だったが、どこか間の抜けた声に聞こえた。


 葵さんは覚悟を決める。


「どなたでしょうか?」


 バスの強固な結界を壊す相手だ。

 そんな相手と会話が成立するのか不安だったが、それでも自分の勘を信じて話しかける。


「あ〜俺か?

 俺は鍛治神だ。

 ほら、名乗ったのだから扉を開けろよ。」


 自らを鍛治神と名乗る者は待ちきれないのか、バスを揺らす。


「鍛治神様!?

 何故地上に?」


 神が地上に降りることは、ほぼあり得ない。(女神様は例外中の例外だ)

 鍛治神様は神の中でもその姿を見る事がない引きこもり型の神だ。

 その神が地上に降りてきているのが、葵さんには信じられないでいた。


「とりあえず、開けてくれ。」


 鍛治神様がまたバスを揺らせる。


 このままではバスを壊してしまいそうだ。


「わかりました。

 ドアを開けますので、少しお下がりください。」


 葵さんは覚悟を決めると、ドアを開けるボタンを押すのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ