警告
魔法兵団の詰所に向かう途中、敵に遭遇する。
「お前達は!?」
敵の魔法使いが魔女っ子達のことを覚えていたようだ。
「ハハハハハ
我らは舞い戻ったのだ!
さぁ、最初の犠牲者はお前なのだ!」
長女のロージーが敵の魔法使いと戦いを始めようとしている。
「‥‥‥遅い。」
ボクはモタモタと詠唱する敵の魔法使いの至近距離へ移動すると蹴りで頭を砕く。
「え?」
魔法を放とうとしたロージーが固まっている。
さらに騒ぎに気がついた他の魔法使いがやってくる。
ここで疑問に思う。
魔女っ子のロージーは魔法を放たない。
先程詠唱された魔法はまだ有効なはずなのに‥。
「ハハハハハ
我らは舞い戻ったのだ!
さぁ、最初の犠牲者はお前なのだ!」
先程とまったく同じ事を口にする。
相手の魔法使いもそれに反応する。
「お前たちは、ケロベロスの魔女!!」
この瞬間も誰1人攻撃を行わない。
だったら隙をつくだけ。
ボクは敵の魔法使いの頭上までジャンプすると、そのまま踵で頭を踏みつける。
ボキッ
華奢な魔法使いの首の骨を折る。
何て楽勝な戦いだ。
ボクは呼吸を乱す事なく敵を倒していく。
「ちょっと、待つのだ!
お前、話の途中で攻撃するとか卑怯なのだ!」
「悪魔なのよ!」
「卑劣ですぅ!」
魔女っ子三姉妹が騒ぎだす。
ボクは殺気をのせた声で魔女っ子三姉妹に警告する。
「戦いに正々堂々や卑怯など、存在しない。
あるのは‥いかに勝者になるかだよ。
3人とも何か誤解してない?
ボクたちはトウマさんを虐めた人たちを皆殺しにきただけ。
その自覚あるよね?
何、寝ぼけた事言ってるのかな。
次、同じことしたら殺すから‥。」
ボクの話を聞いて、魔女っ子三姉妹は泣きながら何度も頷いていた。




