永久追放
<ミーside>
「あーあー、どうせならトウマさんと一緒が良かったなぁ。」
城内を歩きながら愚痴がこぼれてしまう。
「この兎、失礼な奴なのだ!
私たちと一緒なのが嫌なのか?」
魔女っ子三姉妹の長女が怒りだす。
「‥‥‥‥」
相手するのが面倒なので無視する。
「お前、後で兎鍋にしてやるのだ!」
まだロージーは怒っている。
「トウマさんに言いつけてやる!」
三姉妹を黙らせる一言を発する。
「すみません。」
トウマさんには奴隷契約があって逆らえないので即謝ってくるのであった。
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ボクたちは魔法兵団の集まる詰所を目指していた。
かなり入り組んだ場所にあって、普通は行きつかないらしい。
でも、魔女っ子三姉妹は過去に魔法兵団で働いた事があるらしく場所を覚えていた。
「何で魔法兵団を辞めたの?」
暇になったので魔女っ子に質問する。
「‥‥‥‥」
「トウマさん‥」
無視されたのでトウマさんの名前を出す。
「実験に失敗して、王都を水浸しにした事がある。」
物凄く嫌そうな顔で応えてくる。
「あっ、それ知ってる!
奇跡的に死者が出なかったって話題になってた!
良く殺されなかったね。」
帝国の王都を水浸しにしたら、普通は殺されるよね?
「それはその‥
モンスターの改造に成功した功績のおかげで、王都からの永久追放で済んだのだ。」
広い王都を水浸しにする魔力。
他国にまで轟いたその力量に感心しながらも、何で奴隷落ちしたのか不思議でならなかった。