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周辺国2


ローラ王国side


「それで、何があった?」


 一瞬で真剣な表情になると宰相に問いかける。


「帝国で騒ぎが起こっております。」


 きな臭い話に国王の顔がくもる。


「このタイミングという事は‥

 使徒絡みか?」


 国王の問いに宰相が頷く。


「真偽は確認中ですが、国境の壁が砂に変わったとのことです。」


 宰相の言葉に国王が息を呑む。


「使徒様本人がそれを為すとは思えない。

 虎の尾でも踏んだか‥。

 つくづくバカな連中だ。

 大方、女神様でも怒らせたか‥。

 女神様を本気で怒らせたら世界が崩壊するかもしれないのに‥。」


 帝国に対して呆れてしまう。


「すでにエルフと獣人が動き出しました。

 我が国はどうしますか?」


 宰相が国王の目をしっかり見ながら質問してくる。


「‥‥‥‥」


 国王は答えず、考え込んでしまう。


「国王様、どうされますか?

 今なら覇王になれますよ。」


 宰相が天下を取れると口にする。


「覇王‥」


 正直、まったく興味がないわけではなかった。


だが‥


「覇王にはならない。」


 国王は断言する。


「理由を聞いても?」


 宰相は国王の気持ちを聞きたかった。


「理由‥

 子供達に迷惑をかけたくない。

 一国の王だけでも大変なのに世界の王となれば、その苦労ははかりしれないだろう。

 我が子にはそんな苦労はさせなくない。

 まぁ、身の丈にあった暮らしがしたいだけだ。」


 国王は迷いなく宰相に気持ちを伝える。


「承知しました。」


 宰相は頭を下げる。


「レオン、誰にも口外しないから本心を聴かせて欲しい。」


 宰相としてではなく、友人として国王に質問する。


「本心‥

 ぶっちゃけ、めんどくさい。

 今の国だけでも大変なのに‥。」


 友人に本音を聴かせる。


「お前的にはどうなのだ?」


 今度は国王から宰相に質問する。


「嫌ですよ。

 これ以上忙しくなったら過労で死にますから。」


 宰相も迷いなく気持ちを伝えるのであった。

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