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女神の怒り5

 またもや飛び込んできた近衛騎士に全員が注目する。

 今回は前と違って会議を邪魔した事に文句を言うものはいない。


 急に静かになる王たちに飛び込んできた近衛騎士は動揺を隠せない。


「はよう、話せ。」


 困惑して固まる近衛騎士に王自らはっぱをかける。


 近衛騎士は突然王に声をかけられてさらに恐縮してしまうが、何とか声を絞りだす。


「ほ、報告します。

 国境にあった壁が全て砂になりました。」


 ‥‥‥‥


 有り得なさ過ぎて言葉にならない。


 あまりの反応のなさに報告した近衛騎士が誤解して、もう一度口にする。


「国境の壁が砂になりました。」


「「「「聞こえてるわ!」」」」


 全員が近衛騎士に突っ込みを入れる。


「有り得ない!

 有り得るわけながない!!」


 重鎮の1人が騒ぎ出す。


「壁が砂だと!?

 それが本当だとしたら大変な事だぞ!!

 おい、まさか全ての壁ではないよな?」


 重鎮が近衛騎士に詰め寄る。


プイッ


 近衛騎士が顔を背ける。


「おい、どうなのだ?

 早く答えろ!!」


 感の鈍い重鎮がさらに詰め寄る。


「全て確認出来ていませんが、見える範囲は全て砂になったと聞いています。」


 数名の重鎮はゾッとする。

 その報告がどれほど深刻な問題なのか理解しているからだ。


「まぁ、所詮は壁だろ?

 また作ればよい。」


 やはり理解していない者が現れる。


 その発言を聞いて王が自ら動く。


「所詮は壁だと?

 お主らはあの壁を造るのに、どれ程の時間を費やしたと思うのだ?

 全てが完成するのに数百年かかったのだぞ!!

 何がまた造るだ!!

 出来ぬ事を簡単に口にするな!!」


 王の怒号が部屋に響き渡るのであった。

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