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女神の怒り3

<帝国side>


「大変です!」


 ラルジェ帝国の重鎮達が集まる場所に近衛騎士の1人が飛び込んでくる。

 常に冷静沈着が求められている近衛騎士が慌てている様子を見て、王達に嫌な予感がした。


「王の御前だぞ!」


 重鎮の1人が飛び込んできた近衛騎士を叱る。


「ハッ!申し訳ございません!

 しかし、火急の知らせがありまして‥。」


 近衛騎士が深々と頭を下げる。


「だからと言って‥」


 さらに叱ろうとする重鎮を王が手で制して、自ら問いただす。


「何があった?」


「ハッ!

 帝国内にある神像の全てが血の涙を流しております!」


 てっきり他国が攻めてきたのかと想像していた重鎮達は拍子抜けしていた。


「子供の悪戯だろ?

 よもやその程度で我らの会議を邪魔をしたのか?」


 重鎮の1人が怒りだす。


 他の重鎮達も同じように怒っているようで誰も止めなかった。


「邪魔をするなど‥滅相もございません。

 ただ、子供の悪戯ではないようです。」


 子供の悪戯ではないと断定する近衛騎士に王が興味を持っていた。


「お前、まだ言うか!!」


 先程怒っていた重鎮が立ち上がって近衛騎士に詰め寄る。

 王の御前なので帯刀が許されていなかったのが幸いして、近衛騎士は切り捨てられずに済んでいた。


「少し黙っておれ。」


 怒り狂う重鎮を王が止める。

 さすがに王に言われてしまったので、怒った重鎮は拳をおさめる。


「何故、子供の悪戯ではないのだ?」


 王が近衛騎士に直接尋ねる。


「ハッ!

 実は神像の涙をいくら拭ってもすぐに血が流れてくるようです。

 しかもその血には毒が入っているようで、触ったものが重い病にかかっております。」


 子供の悪戯だと決めつけていた全員が目を見開いて驚くのであった。


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