帰り道2
葵さんとアリア達がいがみ合う以外は順調にバスを走らせていた。
舗装されていない道だが、女神様印のバスには何の問題もなかった。
気候も穏やかなので窓を開け、のんびりとバスを走らせる。
あ〜最高!!
モンスターやテリトリスの事を忘れ、穏やかな時間を過ごして‥
「斗馬さん、前方に人影です!」
ナビゲーションを見て運転手より先に気がつく葵さん。
「何人ぐらい?」
数えるのが面倒なので葵さんに尋ねる。
「えっ〜と、正面に2人。
左右に隠れていますが20人程です。」
葵さんの報告が耳にはいる。
「‥‥‥‥。」
今日だけで4回目の事なので驚きもしない。
「どうされますか?」
今日4回目の質問。
「強行突『ヤります!』」
もう相手するのが面倒なので強行突破っと言おうとするが、それをミーが遮る。
一度目と三度目はアリア。
二度目はミーが盗賊を討伐していた。
この2人は容赦がない。
捕まえる気がないようで必ずトドメを刺している。
「正直、2人には無闇に殺生してほしくないんだけどなぁ。」
正直な気持ちを伝えるが‥
「嫌だ。」
「ムリ!」
2人に思いっきり否定される。
この流れだとミーが相手になるかと思われたが、ここで他のメンバーが名乗りを上げる。
ピンポーン!
突然、降車ボタンが押される。
もう嫌な予感しかしない。
カツカツカツ
走行中なのに2人分の足音が聞こえてくる。
「次は私達が出ます!」
そこには目をギラつかせたサバルさんとイスカさんがいた。




