どっち?
ノコの迫力にビビりまくる三姉妹達。完全に顔が青ざめている。
あの人、受付嬢だよね?
一般ピープルの俺もその迫力にビビっていた。
「エルダートレントさんも要らない。
私‥
冒険者ギルドもこんな人達は要らない。」
ノコが語るように喋りだす。
何だろう、嫌な予感がする。
「皆んなが要らないから殺そうとするの嫌がる人もいる。」
ノコが俺の顔を見る。
「いや、殺すのはさすがに‥。」
俺の道徳心がそれを許さない。
「では、この三姉妹をどうすればいいのでしょう‥。」
ノコの白々しい言い回しがセリフっぽく聞こえる。
「見逃して下さい。」
ロージーが黙っておけばいいのに口を開いてノコに睨まれる。
「すみません。」
ギリギリ聞こえる声で謝るロージー。
「グダグダ時間をかけても面倒なので結論を出しましょう。
トウマさん。
貴方がこの三姉妹を引き取らないのであれば、この場で殺します。
あっ、後々私に復讐されても困るのでトウマさんの奴隷にして下さいね。
その契約に私の事も入れてもらいます。
さぁ、どうしますか?
殺しますか?
殺さないか?
どっち?」
ノコが手に持ったナイフをクルクル回しながら俺に問うてくる。
いや、コレ聞く意味ある?
俺が『殺す』を選択する事ないのに‥。
懇願するような目の三姉妹にため息がもれるのであった。




