拒否
突然、エルダートレントと一緒に三姉妹を処分しろとノコに言われ困惑するアリア。
俺を虐めた相手だが、さすが処分と聞くと躊躇いを見せるアリア。
「仕方がない‥。
トレントに聞いてみるか。」
アリアが独り言を呟くとエルダートレントと何かしらの会話を始める。
ってか、その木喋れるんだ!!
俺は興味本位で会話を盗み聞きする。
「お前の方でその女達を引き取ってくれないか?
殺さなければ好きな事をしていいぞ?」
「‥‥
いらない。」
「いや、いらないって‥。
魔力が吸収出来るから助かるだろ?」
「‥‥
コイツらの魔力‥
マズイ。
腐ってる。
オレ、吸収して腹壊した。
もうコイツら2度と見たくない!
もう帰る!」
エルダートレントは怒ったようで枝を振って怒りを表している。
三姉妹、魔力がマズイって言われてるよ。
性格の問題なのかなぁ‥。
今だに悪態をつく三姉妹を見てそう思うのであった。
「で、話はつきました?」
エルダートレントの会話の意味がわからないノコがアリアに質問する。
アリアは首を振ってエルダートレントが三姉妹を処分しない事を伝える。
するとノコはあからさまに嫌そうな顔をする。
「困りましたね。
このまま見逃せば、絶対私に復讐しに来ますよね。
だったら今のうちに殺して‥。」
いつの間に出したのかノコの手にはナイフが握られていた。
ヤバい、コイツ殺す気だ‥。
ノコの殺気を感じてその本気度を肌で感じる。
戦闘素人の俺でも感じる殺気だ、戦い慣れしている三姉妹も身の危険を察したようだ。
「え?
私たちを殺すの??
いやぁ!お願い助けて!!」
「嫌だ!お願い助けて!!」
「嫌だ!嫌だ!嫌だ!
殺すなら私以外にして!!
お姉ならどっちを殺してもいいから!!」
三姉妹の命乞いが始める。
それはもう醜いものである。
さすがに気を悪くしたのかノコが一言発する。
「黙れ!
これ以上怒らせるなよ!」
その迫力に三姉妹の命乞いがピタッと止まるのであった。




