気になる?
冒険者ギルドの個室の中で電気と毒での攻撃をして、オレも巻き込まれるかと思っていたがエルジーが魔法を使って守ってくれていたようだ。
エルジーは姉二人が動けないのを見て口を開く。
「大丈夫ですか?
ちょっと部屋が散らかったので他の部屋に移りましょう。」
NOとは言えそうにないので素直に従う事にする。
痺れと毒でピクピクする二人を尻目に隣の部屋に移動する。
エルジーと対面に座ると話が始まる。
「二人の事が心配ですか?」
エルジーが笑みを溢しながら問いかけてくる。
「はい。
ちょっと可哀想に思えて‥。」
素直に答える。
「ふふふ
優しいですね。
酷い目にあったのに‥。
まぁ、二人は無事ですよ。
呪いのせいで死ねない身体になってますから‥。」
笑顔で話すエルジーが真顔になる。
コワ!
いきなりの真顔に恐怖を感じる。
「死ねない身体って‥。」
エルジーの表情から込み入った話なんだろう。
よし、ココは聞かなかった事にしよう。
俺はあえて話題をずらしにかかる。
「王都もなかなか落ち着かないですね。」
他愛もない話題を振ってみる。
「呪い、気になりますか?」
エルジーはのってこない。
だが、しかし!
俺は負けない。
「良い天気ですね。」
さらにとぼける。
ガシッ!!
頭を鷲掴みにされる。
「気になりますよね?」
エルジーの声には大きな圧がかかっているのであった。




