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捕まえた


 魔女っ子三姉妹との攻防は続いていた。


「ちょっと中に入れなさい!」

「ちょっとだけでいいのよ!」

「何もしないですぅ!」


他の人が聞いたら誤解されそうな言い回しの魔女っ子達。


「嫌です!」


キッパリ断る。


「だったら良いわよ!

 力づくで‥。」


真ん中の魔女っ子が無理やりバスに乗り込もうとする。


バシッ!


見えない何かの力で弾き出される魔女っ子。


勢い余って尻餅をついてしまう。もちろんパンツ丸見えである。


ほんと、その黒の下着は目に毒だよ‥。紐だし‥。


「よくもお姉ちゃんを!!」

「許せない!」


残りの魔女っ子がよせば良いのにバスに乗り込もうとしてきて、例によって弾かれる。


その後も何度も乗り込もうとする魔女っ子達。


見かねて説得を試みる。


「そろそろ辞めた方がいいよ。

 そのうち怪我するから。」


少しはおさまってくれるかと期待していたが、逆に闘士に火をつけてしまう。


「やめろと言われて辞める奴がいるか!

 私は理を覆す魔女!!

 私に不可能はない!!」


拳を握りしめて熱く語る魔女っ子。


やべぇ、ちょっとカッコいいと思ってしまった。


そして、俺はやらかす。


真ん中の魔女っ子が弾かれて倒れようとした瞬間、頭付近に尖った石が見える。


やばい、このままだと怪我をしてしまう。


どうするか悩むより先に身体が動いてしまう。


以前肉体を改造されたおかげで常人より速く動く事が出来、魔女っ子が怪我をする寸前抱き抱える事に成功する。


「大丈夫?」


顔が近いとか何も考えずに魔女っ子を心配する。


「!!!!

 あ、ありがとうなのだ。」


俺の言葉に目を見開いて驚くが、その後は顔を赤くして目を逸らしてしまう。


いやだ、何この生物。

超可愛いんだけど!!


魔女っ子の仕草にドキドキしてしまう。


しかし、そんな俺を地獄に引き摺り落とすかのようなセリフを耳にする。


「捕まえたのだ。」


魔女っ子がガッチリ服を掴むとニヤリと笑うのであった。


あっ、やらかした。

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