効かない!!
バスの扉を開けて、姿を見せると3人の魔女の視線が集中する。
「人間??」
「人なの??」
「人??」
散々な言われようだ。
「紛れもなく人間です!」
一応人間だと主張しておく。
「フッ
冗談なのだ。」
真ん中に笑われてしまう。
コイツ!!
なんか子供に馬鹿にされたようでムカついた。
「ちょっとこっちを見て!」
いきなり真ん中に声をかけられる。
何だろうと疑問に思いながら真ん中の魔女っ子を見る。
見る。
見る。
見る。
特に何も起こらない。
「何で効かないのよ!!」
真ん中の魔女っ子が怒りだす。
ちょっと何言ってるか分からない。
俺が???って顔をすると魔女っ子がさらに言葉を続ける。
「あり得ない!!
この距離で失敗するとか!!
何で私の魅了が効かないの??
ねぇ、貴方本当に人間?
ブス好きのゴブリンじゃないわよね?」
真ん中の魔女っ子が大変失礼な事を言ってくる。
誰がゴブリンだよ!!
あ〜マジむかついた。
俺は魔女っ子の問いかけを無視して、一瞬だけバスから手だけ出して荷物を地面に置く。
「荷物お渡ししたので失礼しますね。」
挨拶だけして立ち去ろうとすると魔女っ子が声をかけてくる。
「ちょっと待ちなさいよ!
これで逃げるつもり?
まだ私達は負けてないわよ!!」
いつ魔女っ子達と勝負になったの?
しかも俺が逃げる事になってるし‥。
何だかなぁ。
言いがかりを言われ困惑するのであった。




