こう着状態
斗馬side
ナビの様子を伺っていると、突然攻撃を仕掛けられた。女神様の力で大丈夫なのはわかっているがそれでも怖くないわけではない。攻撃中は怖いので目をつぶっていた。
「ん?
静かになった?」
攻撃の音がしなくなったので目を開けてバスの周りを観察する。
ちなみに、バスの窓は全て外から中の様子を見ることはできない。逆に、中から外の様子は見えるのだ。
「まるでマジックミラー号みたいですね?(笑)」
とNo.9さんが前にニヤニヤしながら揶揄ってきた事を思い出していた。
それにしても、いきなり攻撃を仕掛けてくるとは‥。
何てアウトローな魔女なんだ。
早く荷物を渡して逃げようと強く思うのであった。
・
・
・
10分経ったが魔女姉妹には動きはなかった。もしかしたら向こうも様子を見ているのかも。だったらこのままだと埒があかないので、こちらから動くことにする。
バスのマイクを外部モードに切り替えて、話しかける。
「え〜
私は貴女達の敵ではありません。
王都のギルドから依頼を受け、荷物を届けにきた冒険者です。
お荷物を渡したらすぐに退散しますので、出てきてもらえないでしょうか?」
相手を刺激しないように低姿勢のコメントを伝えてみる。
それから数分後、森の中から3人の魔女が姿を現すのであった。




