無傷
魔女side
「無傷!?」
自分の自慢の魔法が直撃してまったくの無傷の物体にショックを受ける末っ子。
「はん!
だったらこれならどうよ!」
次女がまたも無詠唱で魔法を完成させる。
「今度は速さより威力増すよ!」
次女は出来上がった水球をさらに大きくしていく。
「ほらほら!
どんどん大きくなるよ!!」
水球は大きさを増していく。
「これって大き過ぎですぅ。」
末っ子がビビりだす。
「このままだと森にまで被害がでるのだ。
エルジー!
障壁を張って!!」
私が末っ子に指示をおくる。
「ロージー姉、わかったですぅ!」
私とエルジーで森の前に障壁を張る。
丁度障壁を張り終わった時に次女のデイジーの魔力が底をつく。
魔力不足でパタリとデイジーが倒れると膨れ上がった水球が形を崩し、まるで滝のように物体の上に落下していく。
威力はエルジーの数倍だ。
ゴォォォ
大きさもあったので30秒ほど滝は流れ続けた。
「これで無傷なら恐怖ですぅ!」
エルジーが不吉な言い回しをする。
案の定、物体は無傷でその姿をあらわす。
「意味わかんないですぅ!」
エルジーが腰を抜かせて驚いている。
私は慎重に物体を観察する。
!!!!!
「あの物体、水滴すら付いてない‥。
どういう構造してるのだ?
オリハルコンより強度があるとか、どうかしてるのだ。」
私は無詠唱で練り上げた闇魔法を解除する。
悔しいがいくら攻撃しても傷一つつける事が出来ないだろうと分析出来たからであった。




