敗北
勝ち誇るノコさん。さっきまで土下座してたくせに‥。
ちなみに指名依頼とは冒険者ランクがBから適用される制度で、指名を拒否するとペナルティでランクが下がったりする。
ん?
ランクB??
「俺、Fランクですが指名依頼出来なくないですか?」
俺の言葉にノコさんの表情がドンドン崩れていく。
俺から冒険者カードを奪い取るとランクの確認をする。
Fと書かれているはずだが、何度も見直して現実を受け入れようとしなかった。
そして‥
「終わった。」
ノコさんが膝から崩れ落ちる。
「ヤバいなぁ。
魔女さん達、怒るだろうなぁ。
怒ったら何をするかわからない。
下手したら王都がまた破壊されるかも。
あ〜あ〜せっかく皆んなが頑張って修復しているのに‥。」
ノコさんがチラチラこちらを見ながら大きな声で話しを続ける。
「真っ先に私が殺されるだろうなぁ。
あ〜あ〜まだいろいろやりたい事があったのに‥。
お父さん、お母さん!
先立つ娘を許して下さい。」
ノコさんがメソメソと泣きだす。
いや、絶対泣き真似だよね??
クソッ!
嘘だとわかってるのに何となく胸がチクチク痛む。
王都の人々の事を言われるのは正直辛い。
俺は渋々依頼を受ける事を承諾するのであった。




