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形勢逆転


ケロベロスの魔女‥‥

ケロベロスって冥界の番犬だよね?

そんなあだ名がつく三姉妹って‥‥。


まともなハズないよね?


ここは丁重にお断りしよう。


「申し訳ございませんが、お受けできません。」


誤魔化すことなくストレートに伝える。


「お願いします!!

 助けて下さい!!」


ノコさんがさらに額を床に擦り付ける。


少しだけ良心が痛んだが、冥界の番犬には近づきたくない。ここは断固拒否でいく。


「御免なさい。」


俺の返答にシキさんも頷いている。


「報奨金を10倍にします!」


俺は首を横に振る。


「わ、私の初めてをあげます!」


さっきより強めに首を横に振る。


「人が下手に出たら調子に乗りやがって!!

 あ〜もう怒った。」


ノコさんが立ち上がって俺を睨みつけるが、シキさんによって無言で首元にナイフを突きつけられる。


「ごめんなさい。

 調子にのりました。」


ノコさんが涙を流した謝ってくる。


この人は何がしたいのだろう。

情緒不安定なノコさんが心配になる。


「こほん。

 では、受付として権利を行使します。」


ノコさんは落ち着きを取り戻すと、冷静に話しだす。


「トウマ様。

 ギルドから貴方に指名依頼を行います!

 これで貴方には拒否権はありませんよ!!」


俺を指さして、勝ち誇った表情になるノコさん。それはまるで法廷ゲームのような感じだ。


「どうですか、これで私の勝ちです!!」


ノコさんの顔がドヤ顔に変わるのであった。

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