閑散
1週間の休みを満喫しようと王都を観光しようと思っていたが、モンスターの襲撃によって街はボロボロでとても観光する雰囲気ではなかった。
よし、頭を切り替えてバスにでも乗ろう。
街の中でバスを出せないので王都から出る事を決意すると街の入り口を目指す。
トコトコと歩いていると見慣れた看板を見つける。さすが王都なだけあって今まで見た中で一番大きい建物であった。
一応冒険者でもあるので顔だけでも出そうかとギルドの扉をくぐる。
冒険者ギルドの中は閑散としていた。
これだけ広いのに人が全然いないので冒険者ギルドの中は静かだ。
ぱっと見、受付嬢も見当たらなかったので冒険者ギルドから立ち去ろうと回れ右をして歩きだすと、背後から声を掛けられる。
「もしかして冒険者の方でしょうか?」
その声は冒険者を熱望する声に聞こえた。
あっ、嫌な予感がしてきた。
俺は聞こえないフリをすると冒険者ギルドの入り口に向かう。
「ちょっと無視しないで下さい!!」
受付嬢の切羽詰まった声が聞こえてくる。
俺は歩く速度を上げ、冒険者ギルドの扉のノブを握りしめる。
「ごめんなさい!!」
受付嬢の謝る声が聞こえた瞬間、背後からタックルされるのであった。




