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眠らせない


 目の前の王女に部屋にアサシンメイドを連れて訪ねて来た理由を尋ねる。


フェリス王女が真剣な表情で俺を見据える。


何を言おうとしているんだ?

フェリス王女の緊張が伝わってきて、身構えてしまう。


「べ、別に用はないけど‥

 結婚するだし、少し貴方と話がしたくて‥」

「ちょっとだけお話したくて‥

 ダメですか?」


う゛

結果的に言っている内容なほぼ同じだが、こうも印象が違うとは‥


ここにきてフェリス王女の人格についてわかってきた。


強気なツンデレと内気なお嬢様って感じだ。


俺が考え込んでいるとフェリス王女が不安そうな顔をしている。


「それではお話しましょう。

 何か聞きたい事ありますか?」


フェリス王女の不安を払拭する為、笑顔で応える。


俺の言葉にフェリス王女が笑顔になる。


まぁ、焦らずゆっくり仲良くなっていけばいいかな。

俺はそんな風に思うのであった。


「まずは生い立ち。

 それから恋愛経験。

 使徒になる経緯。

 女神様の事。

 あと私への印象とか‥

 全部答えるまで、寝かせないから!」

「トウマ様の事を教えて下さい。

 どんなものが好きとか‥

 何が嫌いとか‥

 晴れ、曇り、雨、雪の天気の中で好きなのは?

 女性の何が好きですか?

 顔、胸、お尻ですか?

 私の何処が好きですか?

 顔?

 胸?

 お尻?」


やばい、フェリス王女が止まらない。


コレって両方答えないとダメなのかなぁ。


あまりの質問の多さに徹夜を覚悟するのであった。

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