後始末30
「女神ネットですか?」
No.9さんが考え込む。
「たぶんないですね。
基本的に殺戮系が多いので修理とかは皆無ですよ。」
無いと告げられた事と女神ネットの商品が物騒な物が多い事のダブルショックに頭がクラクラしてくる。
これは厳しい展開だ。
葵さんとNo.9さんに頼れないのはかなり痛い。
こうなってくるともうあのお方しかいない。
正直、あまり頼りたくないと思うが‥背に腹はかえられない。
俺は腹をくくってあのお方に連絡を取ってもらうのであった。
「久しぶり、斗馬。
貴方だけの女神よ!」
葵さんに繋いでもらった女神様はいつも以上にテンションが高かった。
「お久しぶりです、女神様。」
俺が挨拶すると何もない空間から女神様が顔だけを出してくる。
さすがに2回目なのでそこまで驚かないが、やはり不気味な光景に思えた。
女神様が顔を見せてくれてので、改めて挨拶をする。
「いつもにも増してお美しいですね、女神様。」
少しでも機嫌を取ろうと、普段絶対に言わないセリフを口にする。
すると女神様の反応は凄かった。
「!!!!
美しい!?
くぅ〜
言われ慣れている言葉だけど、好きな人に言われるのは格別だわ!
これでご飯三杯はいける!!
ちょっと今の録画出来てる?
出来てたらBlu-rayに保存して!
あっ、観賞用と保存用の2枚目ね!」
顔を赤くさせたかと思ったら、顔を半分だけ残して誰かに指示を出していた。
多分、天使さん達にだろう。
その後、機嫌の良くなった女神様が口を開く。
「今の気分なら何でも出来そうよ!
何か望みはない?」
俺の都合の良い展開になったので思わず笑みがもれてしまう。




