後始末27
救世主と持て囃されたものの、結局は城壁の修理をさせる為の事であった。
フェリス王女は何か用事があるとの事で席を外してしまった。
一応監視のものが残される事に‥。
まぁ、沢山の人に見られるよりは良いけどね。
俺は諦めて城壁の修理に取り掛かる。
取り掛かる。
取り掛かれるわけないじゃん。
俺はバスの運転手。
城壁の修理は運転手の仕事ではありません。
考えるだけ無駄なので、困った時の葵さんだ。
俺は腕時計の通信機能を使って葵さんに連絡を取るのであった。
「斗馬さん、大丈夫でしたか?
群衆に囲まれた時は本当に心配しましたよ。」
葵さんに心配されて少しホッとした。
「あっ、私も葵より心配しましたよ!」
葵さんとの通話に割り込んでくるNo.9さん。
「ちょっ、邪魔しないで下さいよ!
これは私と斗馬さんだけの愛の通話ですよ!!」
いや、愛の通話ってなによ?
「何が愛の通話だよ!
愛なら私のがあるから!!」
葵さんの言葉にさらにヒートアップするNo.9さん。
「やんのか?」
とうとう葵さんがキレてしまう。
「おう?
やってやろうやないか!!」
No.9さんまでキレだす。
葵さんとNo.9さんが通信中に喧嘩を始めるのであった。