338/629
後始末22
フェリス王女は結構な時間、俺の目を見続け口を開いた。
「私の事、どう思いますか?」
突然の問いに戸惑うが素直な気持ちを伝える。
「メイドさんで、美人。
スタイルが良い。
目が大きく、まつ毛が長い。
色白でシミ1つない美しい肌‥」
フェリス王女がウンウン頷いている。
「それで?」
え?
まだ聴きたいの?
だったら‥
「何を考えているのか分からないので怖い。
腹黒そう。」
笑みが消える。
「王女の癖にメイドの格好をしているのが、あざとい。
ファンタジーに出てくる王女様っぽくない。」
フェリス王女が肩を振るわせている。
「他には‥『もういいです!!』」
フェリス王女が俺の言葉を遮る。
何だろうフェリス王女の背後から黒いオーラのようなモノが見えた。
フェリス王女が俺に近づいてくると‥
顎をクイッと持ち上げる。
まさか異世界で顎クイッをされる事になるとは‥
「ここまでコケにされたのは生まれて初めてですよ!
‥‥‥
面白い!
大変面白いです!」
フェリス王女の目に狂気がやどる。




