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後始末16
メイド服のお姫様に完全に主導権を握られている。
ここは少しでも形勢を逆転させないと‥
この場から逃げられそうにないので、目の前のお姫様から情報を引き出す事にする。
「今更ですが、お名前をお聞きしてもよろしいでしょうか?
ちなみに私の名前はトウマといいます。」
とりあえず名乗る事にした。
「‥‥‥」
お姫様の表情が曇った。
???
何か地雷でも踏んだかな??
「大変申し訳ございません。
何か失礼がありましたか?」
現状、お姫様のご機嫌を悪くさせるのは悪手だ。
とりあえず謝っておこう。
「‥‥‥‥」
???
さらに表情が悪くなる。
いや、これは怒っているようだ。
なぜに??
「‥‥‥‥
気持ちの悪い敬語はやめて‥
普通に喋って欲しい。」
口を膨らませて抗議してくる。
クッ
不覚にも可愛いと思ってしまった。
くそー
このお姫様、無駄にスペック高いんだよね。
顔は勿論のこと、スタイルも良い。
露出は少ないけど、出るところは充分出ている。
「俺の名前はトウマ。
名前を聞いても良いか?」
ご希望にそって砕けた話し方にする。
さぁ、反応は?
おっ、正解のようだ。
お姫様は笑顔になっていた。