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後始末12
王様と姫(仮)が現れた。
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* コマンド *
* 戦う *
* 逃げる *
* 道具 *
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『逃げる』を選択。
逃げられない。
兵士に囲まれてしまった。
俺があたふたしていると王様が口を開いた。
「其方は何者だ?
何故、城内にいる?」
さすが王様だけあって迫力が違う。
ひと睨みされただけで萎縮してしまった。
正直に話そうか悩んでいると姫(仮)が割って入ってくる。
「お父様、そんなに怖い顔したら駄目ですよ。
この方は私の命の恩人です。」
姫(仮)が助け舟を出してくれたようだが、口元がニヤリとしたのを俺は目撃した。
やはりこの姫(仮)は普通ではない。
まぁ、メイド服着て歩き回っているのだから普通の姫様ではないかな。
「そうか、そうか‥
娘を助けてくれたのか。
それは、ありがとう。」
娘の話を聞いて王様が殺気を抑えてくれた。
ふぅ、これで誤魔化せると安堵した瞬間だった。
「斗馬さん〜、何処ですか?」
遠くの方から俺の名前を呼ぶ、葵さんの声が聞こえてくるのであった。




