後始末9
暴走するメイドさんを早く他の人に渡したいので懸命に捜索するのであった。
すると誰かを呼ぶ声が聞こえてくる。
「フェリス!
フェリス!」
何度も暴走メイドの名前を叫んでいる。
声の主は結構渋い感じだが、かなり焦っているのが伝わってきた。
急いで暴走メイドを渡したくて、声のする方に急いで向かう。
「あっ、フェリス!」
向こうもこっちを目指していたようで、バッタリ出会う。
男性はフェリスを見つけると、俺ごと抱きしめるのであった。
「フェリス〜
無事で良かった〜」
男性は涙を流して喜んでいる。
うん、感動の再会である。
が、よく見ると髭の生えたオッサンに俺も抱きしめられていた。
正直、しんどいです。
早く離して欲しいです。
う〜ん、それにしてもこの男性は‥
40代ぐらいだろうか。
身なりはかなり高貴な感じだ。
物語に出てくる王様のような格好をしている。
髭も生えているのでザ・王様って感じ。
‥‥‥‥王様だよね。
え?
何で王様が暴走メイドを必死に探す???
まさか娘とか‥
いやいやいやいや、お姫様がメイドの格好とかしないよね。
普通は‥
いやぁ、暴走メイドだし‥
まさかねぇ‥
とりあえず感動の再会を邪魔しないように空気になるのであった。