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邪魔
医療用カプセルから飛び出してきて俺に抱きついてくるアリア。
感極まったのかな?と思い顔を見るが特に泣いている様子はなかった。
ですよね〜。
うん、気を取り直してアリアに話しかける。
「無事で良かった。」
無難な言葉しか出て来なかった。
「心配かけたな、すまん。」
アリアに謝られてしまう。
ってか、どこの武士ですか!?
何かカッコいいなぁ。
アリアの言葉に感動すら覚えるのであった。
ちなみにこれってキスへの流れだよね?
感動の再会だし、いいのね?
俺はアリアにキスしようとさりげなくアリアのアゴをクイっとさせて顔を近づける。
それではいただきます。
俺の唇がアリアの唇に数センチまで迫った時にドンっと横からの衝撃を受ける。
完全に油断していたのでバランスを崩してしまう。
何事?
俺は咄嗟に衝撃がきた方向を見ると、そこには全裸のサバルさんがいたのであった。
「トウマさん!」
サバルさんが泣きながら俺に抱きついてくる。
ん?
もしかしてさっきのはアリアとのキスを邪魔する為に突き飛ばした?
抱きつかれる前にサバルさんと距離があった事に疑問をもつのであった。