不快
柄の悪そうな盗賊に近づいていくアリア達。
相手は既に武器を構えている。
「皆んな、大丈夫かな。」
心配する事しか出来なくて歯痒い気持ちだったり
「適材適所ですから、そんなに自分を卑下しないように。
貴方はいろいろ改造されていますが、一応は一般人なので。
まぁ、純粋な格闘技ならこの世界の子供にも勝てないと思いますよ。」
涼しい顔でいろいろぶち込んでくるNo.9さん。
いろいろ改造されてるの俺?
それに子供にも勝てないの!?
詳細を聞くと自信を無くしそうなのでスルーする事にした。
あっ、盗賊が行動を起こすようだ。
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「自分達から向かってくるとは‥。
手間が省けて助かるよ。」
盗賊の中で一番背の高い男がアリア達に話しかける。
他の連中はアリア達の身体を舐め回すように見続ける。
正直、自分の奥さん達をいやらしい目で見られて不快になった。
ニヤニヤする連中が無性に腹が立つ。
しかしアリアの反応は想像を超えていた。
「気持ち悪い目で見るでない。
我をそんな目で見て良いのは夫だけだ。」
それだけを言うと無詠唱で呪文を唱えていたようで背の高い男の首がぽとりと地面に落ちる。
頭部をなくした首からは血が吹き出すのであった。